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2005年03月23日(水)
あなたは「のだめ」な女を愛せますか?

『ダ・ヴィンチ』2005年4月号(メディアファクトリー)の「『のだめカンタービレ』大特集」より。

(「読者700人にアンケート、あなたは『のだめ』な女を愛せますか?」という記事の一部です。)

【汚い、くさい。のだめと聞いて真っ先に浮かぶのがこの言葉。自室のグランドピアノの周りにはゴミがこんもり。本人も「おフロは1日おき シャンプーは5日おき」という有様。
「ぎゃぼー」「もがー」「ぴぎゃー」「はうーん」。もはや言葉ではない、様々な奇声で喜怒哀楽を表現、変態ぶりを強く印象づける。「オケストラ」「ベトベン」と長音が抜け、語尾に「デス」「マス」をつけるのも「のだめ語」の特徴。「ダッチワイフ風メイク」など千秋を愛するあまりの奇行も激しい。
 誰にでも簡単に「餌付け」されるほど、とにかく食い意地がはっている。好物は千秋の手作り料理と「裏軒」の麻婆づくし。
 意外と見た目はかわいいのだめ。巨匠からは「マスコットガール」に指名され、オーボエの黒木くんは「清楚で可憐」と完全に恋に落ちた。Dカップバストには、千秋も赤面。
 一方でピアノへの情熱と才能は本物。楽譜は苦手だが一度曲を聴けばOK(超自己流解釈含む)。飲まず食わずで練習に没頭することも。大きな手で「超絶技巧」を披露し、その音色には「こいつには絶対特別なものがある」と千秋や巨匠たちをも惹きつける魅力が。
 ピアノの天才にして、変人。それが野田恵という女である。】

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 【汚い、くさい。のだめと聞いて真っ先に浮かぶのがこの言葉】【ピアノの天才にして、変人】そんな女、「のだめ」こと野田恵。彼女が主人公のマンガ「のだめカンタービレ」(二ノ宮知子・講談社)が、いま大人気なのだそうです。
 この『ダ・ヴィンチ』の「あなたは本当にのだめ(&千秋)を愛せますか?」という読者アンケートによると、異性(男性)⇒のだめの場合、「付き合いたい」が79%、「付き合いたくない」が21%という結果で、「付き合いたい」派が圧倒的多数を占めていたのです。まあ、「のだめ」というキャラクターに魅力を感じているからこそこの漫画を読んでいるのだろうし、「付き合う」にもいろいろなレベルがあるんでしょうけど。

 でも、確かに「のだめ」は魅力的な女性です。僕のような凡人にとってはとくに、そういう「破天荒な天才」は憧れてしまう存在だし。実際に恋人としてつきあうとなれば、「ピアノの天才」という面よりも、「生活破綻者」という面のほうが、より「問題」になる可能性はあるのですが。
 一緒に生活することを考えれば、自分の恋人の才能の方向性というのは、「ピアノ」よりも「家事一般」であったほうが有難い、と考える人は、けっして少数派ではないと思うのです。
 もちろん「のだめ」の魅力というのは、音楽の才能だけではなくて、その「素直」(というかなんというか、とにかく「ストレート」)な性格とか、やる気を出したときに見せるひたむきな表情とかにもあるのです。まあ、そういうのって、「地道に真面目に生きている人」からすれば、「どうして、あんな自分の好きなことしかやらないオンナがモテるんだ?」という感じもしますよね。リアルに【汚い、くさい女】だと、さすがに引きまくりそうな気もします……
 絵だけだと「のだめ」は可愛いけどねえ。

 それでも、「のだめ」はやっぱり魅力的な女性なんですよね。いやむしろ、「才能」よりも「欠点」のほうに、なんだか親しみやすさというか、愛しさを感じる人も少なくないと思います。「あまり欠点のない天才」よりも「欠点を併せ持つ天才」のほうに人気があるというのは、歴史的事実のような気がしますし。
 ただ、実際に、その「天才」を支えているのは、けっこう地味で堅実なパートナーだったりもするんですよね。「愛せる」のと「愛し続けられる」のとは、また別問題なのかもしれません。

 ところで、僕は最近、「あなたって、音楽の才能がない『のだめ』みたい」って、よく言われるのです。
 それって、「のだめ」じゃなくて、単に「だめ」なのでは……