初日 最新 目次 MAIL HOME


活字中毒R。
じっぽ
MAIL
HOME

My追加

2004年11月25日(木)
「娘。」「弘、」そして「美奈子.」

サンケイスポーツの記事より。

【実力派女性ボーカリスト、本田美奈子(37)が「子」の後に「.(ドット)」を付け、「本田美奈子.」に改名したことが24日、わかった。
 都内ホールで行われた25日発売のクラシックアルバム「時」(コロムビア)の発表会見で明らかにした。改名については、「ドットを付けると画数が31画になり、開運のために変えました。いつでも歌手として人として女性として輝いていたいのでドットを付けました」と説明した。
 「時」はソプラノボーカル集。14曲中「人知れぬ涙〜オペラ『愛の妙薬』より」や自作詞「エデンの東」など4曲をソプラノで歌いあげた。
 12月1日に東京・北の丸の日本武道館で行われる「アクト・アゲインスト・エイズ(AAA)」に参加、同22、23日に新宿文化センターでクリスマスコンサートを開く。】

〜〜〜〜〜〜〜

本田美奈子.さんの略歴はこちら。

 僕の記憶の中の本田美奈子さんといえば、ヘソ出しの衣装で「マリリ〜ン」と歌っていた人、だったのですが、現在ではボーカリストとして非常に高く評価され、ミュージカルにも多数出演。それも、元アイドルとしての「客寄せパンダ」としてではなく、歌の力を評価されてということなのですから、なんだか不思議な気分にすらなります。「歌は上手じゃないけれど、かわいいアイドル歌手」だと思っていた人たちが、現在ではすっかり「実力派ボーカリスト」になっている例(たとえば、松田聖子さんとか中森明菜さんだって、アイドル時代には『歌唱力がある』なんて評価する人は少なかったのですから、トレーニングとか場数を踏むというのは、ミュージシャンにとっても大事なことなのかもしれませんね。まあ、大部分の人は、場数を踏む機会そのものが与えられなかったりもするのでしょうが。
 本田さんは、単身アメリカにボイストレーニングに行ったりして、かなり努力をされたようで、「1986年のマリリン」の「一発屋」に終わるかと思われていたのに、実力派ボーカリストとして復権されたわけです。

 それにしても、「本田美奈子」から「本田美奈子.」への改名、というか、「.」の付加価値というのは、いったい何なのでしょうか?ほかにこういう「記号つき芸能人」の代表選手としては、「モーニング娘。」や「藤岡弘、」さんなどが挙げられます。「モーニング娘。」は「。」まで含めてグループ名、と「ASAYAN」でナインティナインの2人が喋っていたシーンを今でも僕が覚えていたり、「藤岡弘、の「、」は、「まだまだ未熟、いまだ完成の域に至らず」という自省の念をこめてつけているのだ、とかいうことを知っていたりするというのは、やはり一部のマニアにとってはインパクトがある、ということなのでしょうね。僕が知っている藤岡さん情報なんて、このほかには、「元仮面ライダー」と「せがた三四郎」「マムシ注意の看板を自分で書いていた」ということくらいなのですから。「モーニング娘。」以来、「変わった付属物」というのもみんな慣れっこになってしまっているような気もしますが、まだ「それなりの意味と効果はある」のでしょう。
 もし、「モーニング娘。」の「。」が無かったら、ここまで人気が出なかったのではないか、ともなんとなく思えてくるのです。日本語的には、名詞にいきなり「。」がつくのってヘンなのだけれど、その違和感をうまく利用しているのだなあ、と。逆に今では、「娘。」で通用してしまうくらいになってしまいました。
 ところで、本田さんの「縁起のいい字画」という理由なんですが、「.」って、そもそも英語表現で、しかも記号なのだから、占いなどの「画数」に入るものなんでしょうか?そもそも「本田美奈子」だって固有名詞だし。
 僕のノートパソコンにはテンキーがついていないので、この「.」を入力するのって、かなりめんどくさい、とかつい考えてしまうのです。
 昔、五木ひろしさんが売れるまで何度も芸名を変えた、という話のように、売れなかったり、うまくいかない人が名前を変えて再起をはかるというのは理解できるのですが、今回の「.」は、いったい何を求めているのでしょう?僕にはよくわかりません。今は仕事もうまくいっているみたいだし、紛らわしいだけじゃないのかなあ…
 それとも、順調なようでいても、本人にはそれなりの苦悩がある、ということなのだろうか。
 どうせだったら、「本田・美奈子」とか、「本田☆美奈子」とか、「本田美奈子Z」とかのほうが、面白いと思うんだけどねえ。「1画増やせば、すべてがうまくいく」ならば。