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2004年11月21日(日) ■ |
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ある億万長者のメールボックス |
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asahi.comの記事より。
【米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長に送りつけられる迷惑(スパム)メールの数は1日400万通近くに上ることが分かった。世界最大手のソフトウエア会社の創業者で、世界一の資産家でもある同氏が標的になっているようだ。ただ、同社によると社内の迷惑メール駆除システムを経て本人のメール受信箱に届く迷惑メールは数通だという。 同社のスティーブ・バルマー最高経営責任者(CEO)が滞在先のシンガポールで明らかにした。マイクロソフトには正規のメールと迷惑メールを選別する特別な技術があり、社内の一つの部署がほとんどまるごとその対策にあてられているという。 バルマーCEO自身も大量の迷惑メールを受け取っているという。同CEOは「当社の迷惑メール対策技術のおかげで、そのうちで自分の手元に届くのはわずか10通程度だ。もしみなさんが迷惑メールに悩んでいたら、社内の情報技術(IT)部門に対して、迷惑メール対策の最新技術を導入しているか問いただしてみたほうがいい」と自社技術のアピールを忘れなかった。】
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1日400万通なんて、普通のメールボッボックスなら、一日中受信し続けても受信しきれませんよね。さすがに凄いというか、凄すぎて想像もつかないというか… まあ、これを読んで思うのは、有名人とかお金持ちというのもラクじゃないよなあ、ということです。今の世の中では、普通の社会人でもイヤになるほどのパソコン上でのスパムメールや郵便物のダイレクトメール、勧誘電話などにさらされざるをえないのですが、世界一のお金持ちとして知られているゲイツ会長のところに送られてくるであろう、その手の「オトクな投資」であるとか「寄付の依頼」というのは、それこそ世界各国から莫大な数がやってくる、ということなのでしょうね。逆に、その400万通のスパムメールから、ゲイツ会長のもとに届けられる数通の迷惑メールというのは、どんな高度の技術を駆使しているのか、ちょっと気になりますけど。 それにしても、メールが使われ始めた時代の「メールが来ると嬉しかった時代」というのは、もう過去のものになってしまいましたね。「ポストペット」なんて、あっという間に「あの頃は良かったよねえ」なんて「回顧グッズ」化していますし。メールボックスを開くたびに、「来るな加奈!」「出ていけmiyu!」とか毒づいている人も多いのではないでしょうか。「配信停止」に送ったら、「使われているメールアドレス」ということが相手に知られて、さらにスパムが増えるらしいですし…
まあ、この記事を読んだ人の多くは、「ゲイツ会長とか、マイクロソフトの偉い人への大事な用件は、メールで送るのはちょっと不安だな」と思ったのではないでしょうか?なにしろ、400万通の中からだから、かなり厳しくスクリーニングしているのでしょうし、実際に読んでもらうための競争率は、ものすごく高そう。 「メール」というシステムの普及に大きな役割を果たしたはずのマイクロソフトが、今度は「迷惑メール退治は、うちに任せろ!」なんて言っているのは、まさに「マッチポンプ」という感じではありますし、「いい商売だよなあ」という気もしますけど。
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