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2004年02月15日(日) ■ |
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「懐かしいファミコンソフト復刻版」を買う大人たち |
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毎日新聞の記事より。
【任天堂は14日、ファミコン(ファミリーコンピュータ)ブームをけん引したかつての人気ソフト「スーパーマリオブラザーズ」など10種を携帯ゲーム機「ゲームボーイアドバンス」用ソフトとして“復刻発売”した。全国のゲーム販売店やおもちゃ店で、ファンが懐かしそうに手に取った。
復刻したのは世界で4024万本売ったスーパーマリオのほか、第1号ソフト「ドンキーコング」などで、83年7月に発売したファミコンの20周年記念商品。最近のコンピューターゲームは、凝った作りのソフトが主流だが、「昔の単純なゲームをしたい」という声に応えた。ファミコンは昨年、部品調達が困難になり製造を中止したが、似た色遣いの白い本体に赤いボタンの携帯ゲーム機も発売された。
「渋谷TSUTAYA」(東京都渋谷区)には開店前に20人ほどが列をつくり、目黒区の会社員、ジョン・リカーディさん(28)は「子供のころに米国版で楽しんだ。懐かしいので買いに来ました」と話していた。】
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ジョンさん、そんな並んでまで買わなくても…なんて僕はちょっと思いつつも、彼の気持ちもよくわかるのですが。 僕が中学生の頃に発売されたファミコンは、それまでの「テレビゲーム」の概念を変えたものでした。綺麗なグラフィックと「音楽」になっているサウンド、そしてカセットを入れ替えるだけで遊べるいろいろなゲーム。まさにそれは「革命」だったのです。 そして、当時学生で、お金は無かったけど時間はけっこうあった僕らゲーム好きたちは、「少しでも複雑で、長く遊べるゲーム」に価値を見出していたものでした。 200面もあるアクションパズルゲームとか、なかなかレベルが上がらないRPGなんて、今の30歳を越えた僕にとっては、「勘弁してくれ…」とみただけでお腹いっぱいになるようなゲームたち。 今の「派手なグラフィックと長時間のプレイ時間が当然」の時代となっては、むしろ「短時間で手軽に遊べるゲーム」が懐かしくなってしまうのです。
今回発売されたのは、「スーパーマリオブラザース」「ゼビウス」「マッピー」「ドンキーコング」など10種類。いずれもファミコン初期の今となっては「シンプルな」ゲームたちです。「懐かしい」のはもちろんですし、ある意味ゲームの原点、「限られた機能でどういうふうに面白くみせるか」というゲームの作り手の工夫と意地が直に感じられた時代の作品。
とはいえ、正直1本2000円は微妙な値段ではありますね。モノによっては、すぐ飽きるだろうし(ドンキーコングとか、ちょっと厳しいのではなかろうか…)
こういうものはたぶん、僕のような大人が、子供の頃買いたくても全部は買えなかったゲームたちを文字通りの「大人買い」するためにあるのかな、とも思うのです。 多くの大人たちは、「手に入れればそれで満足」してしまうはず。 それは、昔買えなかったゲームたちへの甘く切ない復讐のようなもの。
とか言いつつ、「次はオホーツクに消ゆ!」とか考えてしまうのですが、もうこれで終わりなのかなあ。
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