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2003年12月24日(水)
デフレ時代のサンタクロース

スポーツニッポンの記事より。

【名古屋市中区の「名古屋テレビ塔」の展望台から23日、岐阜市の無職男性(26)が1ドル札(約107円)と100円札を約20分にわたって3000枚程度ばらまいた。男性は「100万円分の1ドル札と100枚の100円札を用意した」と説明。愛知県警中署は男性に口頭で厳重注意をしたが、調べに対し男性は「株の売買で大もうけして預金が1億円以上ある。クリスマスだし世間に還元したかった」などと話していたという。】

〜〜〜〜〜〜

 この人、躁病だったのかな、などと僕は思ったのですが。
 しかし、この記事を読んで最初に感じたのは、「ちょっとセコイなあ」ということでした。まあ、確かに100万円というのは、かなりの大金ですが、それをわざわざ1ドル札に「水増し」してからばら撒かなくてもねえ。
 だって、1ドルって、「100円」だよ。
 もちろん、100円玉をそんな高いところからばら撒かれたりしたら、万が一当たった人は怪我どころじゃすまないでしょうし、札のほうがありがたみがあるだろう、という判断だったのでしょうけど。
 ちなみに、100枚の「100円札」は、「一枚500円でネットオークションで落札した」そうです。本人は「当たり」のつもりだったのかな。

 この記事によると【ばらまいた理由について男性は「今月上旬、株でもうけて預金も1億円以上ある。26歳でこれだけ金があったら、これからの人生味気ない。自分にとって(ばらまいた紙幣は)微々たる額。クリスマスだし、世間の皆さんに還元しようと思った」などと話していたという。】
 ということなのですが、普通に考えれば、26歳で1億円くらいあっても、「この先何が起こるかわからない」のではないでしょうか?若いころの苦労は、買ってでもしろ、なんていうお決まりの説教がありますけどね。

 僕がいちばん興味深いのは、通行人のリアクションなのです。
 【「お金が降ってきた」「拾え、拾え」と師走の夕暮れの繁華街は大騒ぎとなった】と記事中にはあるのですが、僕だったら、1ドル札や100円札で面倒なことに巻き込まれたくないから、わざわざ拾わないし、かえってガッカリしそうな気がします。
 せっかくのプレゼントもぬか喜びでは。
 「水増し」せずに1万円札だったら、少しは有難味も違ったかもしれませんけど。
 デフレ時代のサンタクロースは、やっぱりちょっとスケールが小さいなあ…