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2003年12月18日(木) ■ |
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ご近所さんは見た! |
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読売新聞の記事より。
【大阪市立中学の男性教諭が、地下鉄の通勤手当をもらいながら、禁止されているマイカー通勤をしていたことが、学校近くに住む男性が3か月間撮りためた証拠写真でわかった。
男性は10月、手当約40万円の返還を求め、30枚の写真を添えて住民監査請求し、大阪府監査委員も17日、「府が損害を被った」と認定した。教諭はすでに手当を返還していたため、請求は棄却された。
男性は、校内に多くの車が駐車していることに気付き、3年前から「児童がいるのに危険」と学校に申し入れてきたが改善されないため、今年8月に撮影を始めたという。
監査結果などによると、男性教諭は2000年6月から手当を受け取っており、市教委には「吹奏楽部の活動で必要に迫られて」などと説明したという。
写真には別の教諭の車も写っており、監査委員は市町村教委と府教委が通勤実態を調査すべきだとする「意見」を付けた。】
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僕がこの記事を読んで最初に思ったのは、「なんてひどい先生なんだ!」ということではなくて、「こういうご近所さんというのは、扱いにくい人なんだろうなあ…」ということでした。 禁止されているマイカー通勤をして、しかも地下鉄の通勤手当まで貰っていた、というこの先生は、確かに悪いことをしていたと思うのです。でも、「学校の中に車が入ってきて危険」という、あまり御本人の利害とは関係なさそうな訴えのために、3ヶ月も先生たちの車を追い回して証拠写真を撮ってしまう、この「善意の近所の男性」って、なんだかなあ。 僕などは仕事柄引越しは多いし、一人暮らしで家を空けていることが多いものですから、ご近所づきあいなんていうのはほとんどありませんし、興味も湧きません。鬱陶しいなあ、と思っています。 「昔の日本では、隣近所がお互いに支えあって…」なんて話を聞くと、なんだか「五人組」みたいでイヤだなあ、という感じです。
子供の頃に引っ越してきて住んでいたところの近所の人が、「うちは昔は家老の家系だった」とか言う気位の高い人で、ゴミの捨て方が…とかウチの前の道路の溝が汚い、とか、なにかにつけて文句を言ってくる人で、おまけに「あのうちは成り上がり者で…」とか陰口を叩いていたらしく、母親はいつも苦労していました。 そういう体験もあって、僕は「隣人を知らない東京砂漠」みたいなのって、「別にかまわないんじゃない?」とか思うのです。単に、それを望むひとはそこに住めばいいし、望まない人は田舎へ行けばいいのではないか、と。僕だって、もうちょっと年をとって自分の子供を持つようになったら、考えが変わるのかもしれないけれど。
おそらく、この先生以外にも、マイカー通勤をしていた先生はいるのではないでしょうか。でも、先生たちだって朝早くから夜遅くまでの勤務だし、車を停められるスペースがあるのなら、家が遠かったり、勤務時間が早くなったり遅くなったりする場合には、マイカー通勤を認めてはいけないんでしょうか?確かに、公共交通機関に比べたら遅刻したりトラブルに巻き込まれる可能性は高くなるかもしれませんが、それは、個人の責任の範疇だと思います。 僕の通っていた中学校は田舎だったので、先生たちはみんな車で通勤していました。たまに生徒がイタズラしたりしていましたが。先生たちが車に乗っている姿って、中学生にとっては、「先生はオトナなんだなあ」と実感するひとつの機会だったような気もしますし。
それにしても「善意のご近所さん」って怖いなあ、と、こういう話を聞くと考えてしまうのです。ここまでやるのか!って。 一事が万事で、とくに学校なんて公共性の高い施設の周りには、いろんなクレームをつけてくる「子供の味方」で「親切な近所の人」とか、たくさんいるんだろうなあ。こういう人には、「誰かのため」というより、「自分の存在を誇示したい」という要素が強いような気もしますし。
だいたい、「児童がいるのに危険」なんて言うけど、幼稚園児ならともかく、中学生だったら、ラリッた暴走車でも突っ込んでこない限り、よけられるだろ、普通…
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