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2003年09月19日(金) ■ |
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那珂川に、飛び込む阿呆に観る阿呆。 |
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日刊スポーツの記事より。 【福岡ダイエーホークスのパ・リーグ優勝が間近となり、福岡県は19日午前、九州最大の歓楽街である福岡市・中洲の那珂川に架かる「福博であい橋」に、川に飛び込まないよう呼び掛ける立て看板を増設した。 県は阪神のセ・リーグ優勝が近づいた4日に1枚目の立て看板を設置。19日には4枚増やしたほか、水深調査の結果も掲示した。福岡県警はダイエー優勝の場合、600人態勢での警備を検討している。 同橋は歩行者専用の橋で、川を管理する県によると、橋から川底までは約8メートルあり、干潮時には水位が数十センチにまで下がることがある。99年と00年にダイエーがリーグ制覇した際は、この橋から合わせて約900人がダイブ。打撲などのけが人が多数出た。】 〜〜〜〜〜〜〜〜 「飛び込む人たち」は、大阪だけじゃない、と。 報道によると、道頓堀に飛び込んだ人たちは5300人(ただし、これは水増しされていて、実際は2000人くらいだった、という説もあります)もいたそうなのですが、ここまでくると、もう圧倒的としか言いようがないですね。 「行政の責任」って言っても、どうこうできるレベルじゃありません。 飛び込んで(飛び込まされて?)亡くなられた方もいらっしゃったようですが、「飛び込まないで!」というワイドショーのアナウンサーも、口でそう言っているだけで内心は、「どんどん飛び込んだほうが、面白い映像になる」なんて思っているんじゃないでしょうか?実際に止めているシーンは、まったくありませんでしたし。 それにしても、九州最大の歓楽街である、この中州の橋は、飛び降りるには危険すぎるところです。 橋は川底から結構高いし(8メートルというのは、ビルの2〜3階くらい)、水位も低いので、前回のときも怪我人続出でした。 ここに何千人も飛び込めば、とんでもないことになりそうです。
「繁華街からの川への飛び込み」を誰が始めたのかはわかりませんが、何も大阪と同じことをしないでもいいのになあ、という気もしますが。 しかし、この看板、「行政は予防しようとした」という言い訳以上の利用価値は、たぶんないでしょうね。よく歓楽街で「ここで小便するな」という看板が、「ここでみんなやっているんだな」ということで、酔客の絶好の排尿スポットになってしまっているように、かえって「ああ、ここがみんな飛び込む場所なんだな」というアピールにしかなっていないかも。 だいたい、「飛び込みたい人」っていうのは、野球チームとかサッカー日本代表のファンというより、日頃の鬱憤の捌け口を求めているようなものですからねえ。
この「飛び込みプレイ」を止めさせる唯一の方法って、おそらく、マスコミがこういう「熱狂的なファン」を自称する人々の行為を一切報道しないことではないか、という気がします。 そういうのが流行りだとか、それをやれば目立てる、という先入観がなければ、「それでも飛び込む!」っていう人は、あんまりいないんじゃないでしょうか? でもねえ、僕を含めて、やっぱりみんなそういうニュースを観て、「バカだねえ」と言うのがけっこう好きなんですよね。踊る阿呆に観る阿呆。
まあ、「祭り」なんてのは、基本的に危険なものなのかもしれませんけど。リオのカーニバルなんて、それが当然のように、毎年何人か亡くなられる方がいますし…
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