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2003年06月27日(金) ■ |
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「集団レイプをする元気」よりも、少子化対策に必要なもの。 |
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毎日新聞の記事より。
【自民党行政改革推進本部長の太田誠一衆院議員が26日、鹿児島市内での公開討論会で、早大サークルの集団レイプ事件が話題になった際「(集団レイプする人は)まだ元気があるからいい。正常に近いんじゃないか」と発言した。
関係者や太田氏によると、討論会で少子化問題や残虐な青少年犯罪の増加などが問題となり、太田氏は「男性にプロポーズする勇気がない人が多くなっている」と発言。司会を務めた評論家の田原総一朗さんが「プロポーズできないから、集団レイプするのか」と問うと、太田氏は「まだ元気があるからいい。そんなことを言っちゃ怒られるけど」と話した。
公開討論会後、太田氏は毎日新聞の取材に「発言部分だけとらえれば、極めて軽率な発言と言われても仕方ない。『レイプというのは重大な犯罪で、厳しく罰されなければならない』と付け加えたかったが、話題が変わって口を挟めなかった。異性を求めるのならば、結婚相手を探すべきだ、と言いたかった」と語った。】
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「異性を求めるのならば、結婚相手を探すべきだ、と言いたかった」のなら、最初からそう言えばいいのに。だいたい、司会をしていた田原さんの発言もおかしくて、「プロポーズできないこと」と「集団レイプすること」とは、全然ベクトルが違う話なのに。
「男性の女性化」、生物学的に言えば、「オスのメス化」というのは、けっこう前から言われていること。僕は、そういうのも時代の変化で、プロポーズしたい人はすればいいし、できない人はしなくていいと思いますよ。 確かに、女性側にも「男なんだから、オトコらしくしなさいよっ!」というような考え方が根強くあるのも事実なのですが。
まあ、男らしさ、というものの詳しい定義はさておき、この太田議員の発言を聞いたとき、僕が思ったのは、「この人は正気なのだろうか?」ということでした。 彼は男性で、僕も男性ですから、男性の性欲というものについては、個人差があるにせよ、理解することは可能です。「集団レイプ」なんて行為が、ある種の人々の歪んだ支配欲を満足させるんだろうな、ということも想像することはできます。 でも、それを「元気があっていい」なんて言う事は、信じられないことで。
たぶん、この太田議員は、オスとしての自分の本能に忠実な人なんでしょうね。 そして、集団レイプされた女性の気持ちは想像できずに、レイプする側の男にしか感情移入できないタイプなのでしょう。 「オレは男だから、そういう衝動も理解できなくはない」って。 しかし、いくら鈍感な男の立場からでも、自分の身内や恋人が、集団レイプの餌食になったら、どんな気持ちになるかくらいは、想像できるんじゃないかなあ。 そういう「弱い立場になること」なんて、考えたこともありませんか?
「少子化対策」なんて言っているけど、集団レイプ犯のほうが、プロポーズできない男より「元気があっていい」なんて国なら、子供がいなくなって滅亡したほうがいいよ、きっと。
太田議員、あなたは「少子化」が、「男の性欲減退のせい」だと思っているかもしれないけれど、現実は違うと僕は思います。 みんなが子供を作りたがらないのは、将来像が見えない、この社会の未来に絶望しているからです。 そして、そういう人々の気持ちを汲み取ることもできない、この国の政治に失望しきっているからですよ。
たぶん、あなたにはそんなこと、想像もつかないと思いますけどね。
そのうち、「戦争するくらいの方が、元気があっていい!」とか言い出しそうだな。
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