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2003年06月15日(日)
同業者としての「うまい店」の見抜き方。


「お客に言えない、『売れるお店』の裏話」(㊙情報取材班・編、青春出版社)より。

【あるオーナーシェフの同業者としての「うまい店」の見抜き方。
 「休日にどこかへ出かけたとき、自分が食事をするなら駅から少し離れた店を選びます。駅前の誰が見ても好立地の店は、一見の客の出入りも多く、仕事が雑になりがち。その点、少し離れた場所で、なおかつ長く営業を続けている店はしっかりと顧客をつかんでいる証拠。当然、味の方も大外れなんてことはあり得ない」】

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 さすがに同業者の見る目というのは、ちょっと違うのだなあ、と感じながらも、頷ける点も多々あるこの意見。
 知らない町で車を運転していたりすると、郊外にポツンと建っている店や、街中でものすごく古くてちょっと汚いくらいの食堂なんてのを見かけることってありませんか?
 僕は、そういう店をみかけると、「あれでも営業できるんだったら、やっぱり美味しいんだろうなあ」と思ってしまいます。
 明らかに人の気配がなさそうだったりして、どうやって商売やってるんだろう?と思うことも多々ありますが。
 まあ、実際は、そんなにものすごく儲かっている店なら、汚いままじゃなくて改装するんじゃないか、という気もするんですけどね。
 このオーナーシェフのコメントは、「大行列ができたり、新聞や雑誌にとりあげられたりはしなくても、地元の人に長く愛されているような店には、ハズレが少ない」ということなんでしょう。
 実際、あまりに流行りすぎたために料理の質や接客態度が落ちてしまう店は多々あるようですし、好立地というのは、逆に経費がたくさんかかっているわけですから、材料費などにしわ寄せが来ている場合も多いんじゃないかなあ。
 しかし、そうは言っても、プロじゃない僕としては、「地元の人が集まる、隠れた名店」なんてのは、ちょっと敷居が高いような気もするんですよね。
 親しみがあって、濃厚なサービスというのは、それを受ける側にもけっこうエネルギーが必要な気がしませんか?
 「これ、どうぞ食べてください」と親切な店員さんにサービスで料理を出してもらえば、「美味しい」って顔をしなくちゃいけないな、というプレッシャーがかかるのも人情というもの。
 それが自分の口に合わなかったら、悲劇ですよね。
 
 そういうふうに考えていくと、やっぱり僕は、マニュアル通りのチェーン店に入ってしまうことが多いのです。
 「いつか、この店に入ってみよう」そう思うレストランのストックは、増える一方なのに。