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2003年06月06日(金)
「ラーメン城下町」の繁栄と没落。


西日本新聞の記事より。

【熊本市のダイエー下通店に一月末オープンした「ラーメン城下町」の全国八店のうち、営業不振などから既に三店が撤退。六日には熊本ラーメンと喜多方ラーメン(福島県喜多方市)の二店が出店する。福岡市博多区の「ラーメンスタジアム」に続く食のテーマパークとして注目されたが、肥後っ子の味覚が肥えているせいか、「麺(めん)争い・熊本夏の陣」は熱い。

 撤退したのは、長浜屋台「やまちゃん」(福岡市)と横浜家系「西村家」(横浜市)、つけめん・しょうゆめん「一文」(静岡県沼津市)の三店。

 ダイエー下通店八階フロアにオープンしたラーメン城下町は、年間百万人の来客を見込み、最初の一カ月こそ約十万人が訪れたものの、開業四カ月間では二十五万人止まり。人気店が月約九千杯を売り上げる一方、少ない店は同二千杯程度で四月末から五月末にかけ三店が次々に撤退した。

 県外店の関係者は「熊本人にはやはりニンニクチップ入りしか受け入れられないのか、それとも舌が肥えすぎているのか、単に飽きやすいのか…」と首をかしげる。

 六日オープンするのは、熊本市黒髪の「鳥亭ラーメン」が出店する「昭和軒」。ニンニクチップをまぶした豚骨スープはまさに熊本の味。喜多方ラーメンからは、しょうゆ味のあっさりスープと縮れ太めんが特徴の「坂内食堂」が店を出す。】


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 ラーメンにこだわりのある人は、日本全国にたくさんいるわけなのですが、とりわけ九州という地域には、ラーメンという食べ物に対する愛着が強いような印象があります。
 食事としてはもちろん、お酒を呑んだあとや人によってはオヤツ代わりにラーメンを食べるのが常識なんですよね。
 もちろん、九州のラーメンといえばトンコツスープが主流なのですが、その九州ラーメンと一口に言っても、博多ラーメンあり、熊本ラーメンあり、鹿児島ラーメンあり、久留米ラーメンありで、どれも微妙に違っていたりするのです。
 長崎は、唯一「ちゃんぽん地域」だったり。

 その博多のキャナルシティという大規模商業施設に「ラーメンスタジアム」というこの記事と同様の施設があり、北海道の味噌ラーメンから、横浜、喜多川、和歌山などの全国的に有名な店のラーメンや地元の九州ラーメンまで、たくさんの種類の店があるのです。
 そこには、お客さんの投票による「全国ラーメンvs九州ラーメン」という企画があって、先日僕が行ったときには、九州ラーメンが圧倒的な大差をつけて優勢でした。
 もちろん、博多に来ている観光客が投票している場合もあるんでしょうけれど、おそらく、投票者の多くは地元の人。
 やっぱり、九州人は(地元びいきはは全国的な傾向なのかもしれませんが)トンコツラーメンが好きなんだなあ、と痛感させられます。
 その割には、行列ができているのは全国的な名店だったりするんですけどねえ。
 わざわざ大行列に並んで食べて「やっぱり地元のほうがいいや」なんていうのは、不思議でもある一方、まあこんなものなのかな、とも思ったり。

 まあ、熊本人の舌が肥えているというよりは、やっぱり食べなれたものがいい、というのが現実的なところなのかもしれません。
 別に、ニンニクチップ入りじゃないとダメってことはないだろうけど。
 関東生まれの僕の母親は、九州に15年くらい住みましたが、やっぱり醤油ラーメンをずっと恋しがっていましたし。
 
 でも、地元のラーメンなら、わざわざそんな混みそうなところで食べなくてもいいんですよね。
 経費なんかを考えたら、味とか量とか値段とかにシワ寄せがきそうだし。