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2003年04月05日(土) ■ |
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生誕した「鉄腕アトム」の平和を守る方法。 |
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「週刊アスキー・2003・4・1号」(アスキー)より抜粋。
(連載記事「鉄腕アトムのいた21世紀」より)
【実は、アトムの物語はそのキャラクターふくめ、過去の物語や直近の事件をコラージュして作られている。たとえば、アトムはミッキーマウスを元に描いたと作者本人が発言しているように、ディズニーの影響は強い。単なるお笑いマンガを超えたストーリーマンガを生み出したこともそうだろう。 また、マンガ版では『ジャングル大帝』のような長編物語を避け、連載に向いた1回から数回の読みきり連載としている。多忙な作家がこの条件をクリアーするためか、設定済みのキャラが幾度も登場するスターシステムが選ばれる。 ここにもミッキーが、魔法使いや兵隊に扮して登場するディズニーアニメの影響がある。】
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今日は、2003年4月6日。アトムの誕生日は2003年4月7日という設定ですから、ちょうど明日が「鉄腕アトム」の誕生日ということになりますね。 そのため、けっこういろんなイベントが行われていて、その一環として、今朝から「鉄腕アトム」のアニメのリメイク版が放映されていました。 もちろん僕は、1963年から放映されていた初代「鉄腕アトム」のアニメ版をリアルタイムで観ていた世代ではありませんが、だいたいのストーリーは記憶しています。 そこで、今回の第1回を観ていて思ったのは、アトムのような正義のヒーローでも、悪いことをしている敵をただ力ずくで倒す、というわけにはいかないのが今の時代なんだなあ、ということでした。 今回のアトムは、トラブルを抱えており「好きで暴れてるんじゃない」敵のトラブルを解決してあげてめでたしめでたし、という話。 そういえば、ウルトラマンでも80年代のウルトラマンは「怪獣を殺さない」ヒーローだったらしいですし。 こういうヒーローものの世界でも、絶対的な正義なんて存在しない、というのが現代の解釈なのかなあ、と思います。 日本人にとって、戦争が比較的生々しい記憶だった1960年代のアトムが、むしろ勧善懲悪の志向が強くて、力による平和維持を表に出しているのに比べて(実際は、もちろんそれだけではなくて、アトムが「正義」について悩む話もあるのですが)、現代に甦った(本当の誕生日は明日なんですけど)アトムが、むしろ争いを避ける非暴力的なキャラクターなのは、なんだかとても不思議な気がします。
これは、時代の反動、なのでしょうか?
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