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2002年03月26日(火)
2002年3月26日。

「殿下の料理番」(渡辺誠著・小学館文庫)より抜粋。

【お立場上、さまざまなご公務や各種パーティなどにお出ましになられます。たとえば立食形式のパーティなどの場合、その場では基本的に何も召し上がりません。(皇太子)殿下とお話をしたいという方が引きも切らずにいらっしゃって、そういう方々との会話が次々と続くからです。せっかくの機会にぜひお言葉を交わしたいという方の気持ちを尊重されて、できるだけ耳を傾けられてお話をなさいます。人と会話をなさりながら食べたり飲んだりということはされませんから、意識的に召し上がらないようにしているのではなく、結果として、何も召し上がらないことになってしまうのです。
 そこでわれわれは、お出かけ前にちょっとした軽食をご用意するとか、あるいはお帰りになってからお夜食をお出ししたりすることもありました。】

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東宮御所の主厨(料理人のトップ)であった著者の回想。
僕などは立食パーティというと、会費分くらいは食べないと、などと妙に気合が入ってしまうのですが、主役となると、なかなかそうもいかないようです。まあ、結婚式の主役があまり料理を食べられないのと同じようなものなんでしょうか(最近は、新郎新婦もしっかり食べる場合が多いようですが)。それにしても、次から次へと人に話しかけられるのも、公務とはいえ、けっこう辛いんじゃないかなあ。
一方、僕が食べまくってしまう背景には、話しかける相手もおらず、ひとりになるのを紛らわすという意味合いもあるのです。料理がなかったら、ぼーっと突っ立っているだけになってしまうかも。
結局、どっちも、それはそれで辛いということでしょうか。
それにしても、「今から立食パーティだから、何か先に食べておかないと」というのは、やっぱり矛盾してる感じはしますけどね。