監督:ロン・ハワード 出演:トム・ハンクス アィエレット・ゾナー ユアン・マクレガー、他 オススメ度:☆☆☆☆
【あらすじ】 ヴァチカンの教皇逝去に伴い、次の教皇を選出する「コンクラーヴェ」が行われる事になった。ところが次期教皇の有力候補の枢機卿4人が誘拐され殺害予告が届けられた。時同じくしてスイスの研究所から「反物質」と呼ばれる物が盗まれ、ヴァチカンのどこかに隠された。犯人は教会と反目する「イルミナティ」と呼ばれる秘密結社だと判った段階で、ヴァチカンは宗教象徴学者のラングドン教授を招聘、ガリレオの暗号を解き枢機卿の殺害場所を先回りして阻止を狙うのだが。
【感想】 前作「ダ・ヴィンチ・コード」には出来の悪さに泣いた・・・。 あ、いやいやいきなり何書いてんだ?まあそんな訳で「ラングドン・シリーズ第2弾」です。当然原作既読! 原作では本作の方が「第1弾」な訳だが、原作本はダ・ヴィンチの方が売れたので、そちらを先に映画化してしまい、本作はあくまでもダ・ヴィンチの続編という設定に改変してあります。
前作見てなくても問題ないです。元々コチラが先に書かれた作品だから、前作とは何ら話に繋がりはありませんから。
そんな訳で本作。 原作を読んでる立場なので多分映像を見ながら勝手に脳内補完しちゃってると思うんですよね。だから映画だけの評価はし辛いというのが正直なトコロなんですが・・・本作はなかなか良く出来てたと思いますよ!!
相変わらず本作も疾風の如く謎解きして行くのがアレなんですが(苦笑)、でも前作に比べて誰が見ても「ああ」と納得出来る謎解きだろうと思うんですね。 それと言うのも、本作は全てがベルニーニの彫刻が次の殺害場所を示唆するヒントとなっているので、まずはローマ市内にあるベルニーニの作品がある場所を押さえ、更にその中からイルミナティという秘密組織が象徴としている4つのモチーフに絡んだ物を抽出し・・・と言う感じで的が絞り易く、また彫刻作品がヒントそのものになっているので、彫刻を見れば次にどの方角に行けばいいか判る→ビジュアル的にも理解がし易い。
「またキリスト教絡みかいっ(あんまりカルトな物は理解出来んぞよ)」と思われがちですが、今回は至ってシンプル。 ヴァチカンで新教皇を選出する「コンクラーヴェ」という儀式が舞台。そして敵は中世から教会と反目している科学者集団のイルミナティという謎の秘密組織。どうやらあのガリレオもイルミナティのメンバーだったらしい。 いや実際は違いますよ・・・違うと思いますよ。あくまで映画・原作小説の中の設定ですからっ(^-^;
実際、中世期においては教会と科学者達というのは相反する立場の存在で(今現在もか?)かつて多くの科学者が、教会で「宗教裁判」という名のワンサイドゲームで激しい迫害を受けたという過去がある訳で。 本作では「宗教と科学は手を取り合って共存すべきなのだ」という事を説いているのですが、ヴァチカンのお偉方にはまだその用意は出来ていない模様ですね・・・本作でも全くロケさせてもらえなかったようです(^-^;
でも映画の技術ってスゴイですよねぇ〜! 見事なまでの再現率ですよ、コレは。たまたまですが(いや、ぶっちゃけ天使と悪魔の原作を読んだからだが)一昨年の夏にイタリアに遊びに行ってヴァチカン以下、本作の舞台になっている場所はほとんど見に行ったんですが、本当によくぞここまで再現したもんだと。驚愕に値しますよ。
映画の尺に収める為にエピソードを削ったり、クライマックス以降設定を大幅に変えた部分がありますが、映画としてこの改変はやって良かったと思います。原作通りにしたら上映時間3時間以上になるのは目に見えてるし、本作の仕様の方が話がシンプルになって判り易いだろうと。
ただ、ここまで大掛かりな仕掛けをした割に「真犯人」のオチの出所が唐突過ぎて「あひゃ?」な気分になる原作未読の方は多かろうと推測します(苦笑) でも気持ちは判って下さいっ!本作は「宗教と科学は手を取り合って共存・・・」ま、原作読んで下さい(^-^;
個人的には本作は思い入れが深いですねー。何しろ現地で現物見て「勝手に天使と悪魔祭り」した位ですから(笑) それぞれの建物の位置関係を実際に行って知っている人には緊迫感があるんですよ、この作品。特にサンタンジェロ城とサン・ピエトロ寺院→システィナ礼拝堂(ヴァチカン)の位置関係が把握出来てるとワクドキ感はより増しますからっ!
みんなでイタリアに行こう〜!←アホは放っておきましょう(薄涙)
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