監督:J.J.エイブラムス 出演:クリス・パイン ゾーイ・サルダナ ザッカリー・クイント、他 オススメ度:☆☆☆☆−
【あらすじ】 800名を救うために自らの命を犠牲にした英雄を父に持つジェームズ・T・カーク。成長したカークは自分の進むべき道が見つからずに絶えず人と衝突している。ある日亡き父を知るパイク大佐が現れ「父を超える男になれ」と諭された事で、カークは惑星連邦艦隊に志願する。それから3年後、相変わらずトラブルメーカーなカークはUSSエンタープライズ号に乗り込むも、サブリーダーのスポックと衝突し艦追放処分を受けてしまう。
【感想】 スター・トレックって、子供の頃によく兄貴がTVで見てたよなー・・・程度の知識だったりしますが(苦笑) 過去何度もドラマ化・映画化されてお馴染みの方も多いシリーズ、今更また映画化ですか・・・とちょっと食傷気味な気分でいたのですが、本作は既存の映画シリーズの続編ではなく、1966年に初めて世に登場したスター・トレックのオリジナルTVシリーズをヒントに再構築した「リ・イマジネーション作品」なんだそうだ。
まあ簡単に言っちゃうと「スター・トレックを全く知らない人が見ても楽しめる新しい作品」という訳。 ぶっちゃけぴよもスター・トレックってほとんど知らないので(スポックの耳が尖がってる事位しか知らん)見る前は訳わかんなかったらキッツイなーと思っていたんですが・・・杞憂に終わりましたね。
「何でまた今頃スター・トレック?よっぽどハリウッドもネタ切れなんだなぁ〜」と思っていたのだが・・・コレ面白いわ! 昔からのスター・トレックファンが見たらどう思うのか判らないんですが、少なくともスター・トレックを全くorほとんど知らない人が見たらかなりの確率でウケるんじゃないですか? ココは「俺、スター・トレックって名前くらいしか知らないし〜」と尻込みしないで広く見てもらいたいですね。SFファン必見。
「クローバーフィールド/HAKAISHA」で世界的に高い評価を受けたエイブラムス監督、今回も映像はピカイチ☆ クローバー〜で味をしめたのか?本作でも内容に直接関わりはないのですが、ド気持ち悪いクリーチャーが登場したりする辺りはご愛嬌ですし、宇宙空間での戦闘シーン、星が飲み込まれる映像等細部に渡って非常によく出来ています。
また、主人公カークの成長物語としての側面もしっかり描き切っている部分は好感触。 最初に登場した時は「なんじゃコイツ」なイケすかないキャラだったりするんですが、物語が進むにつれて英雄の父の血を受け継いだ本来の「英雄たるカークらしさ」が徐々に頭角を現し、いつの間にか気が付けば観客誰からも愛される主人公キャラに成長している。 またバルカン人×地球人のハーフである「若きスポックの苦悩」もきちんと描いていて、後にカークと対立しつつもお互いの力量を認め合わざるを得ない様子、それがいつの間にかお互いが唯一無二のパートナーとならざるを得ない友情を分かち合うまでに至る過程を、無理なく物語りとして盛り込んでいる。
スピード感溢れる「SF映画はやっぱこーでなくちゃー!」な映像と、ドラマ部分の分量・見せ方が絶妙。 どちらも過不足なく、ダレず、飽きずに楽しめる仕様になっていると思いますよ。 更には往年のスター・トレックファンにも配慮をしていて、長年同シリーズでスポックを演じていたレナード・ニモイ氏も本作にちゃんとご出演あそばされている(しかもおおーっ!な登場ですぜ♪)
そんなこんなで、スター・トレック初心者(謎)なぴよにはかなりの高評価ですね。 エイブラムス監督がメガホン取ってくれるなら、是非本シリーズの続編をお願いしたい! でもスター・トレックマニアな方々はどんな評価をするんでしょうか?ちょっと気になるトコロではあります。
|