2009年04月04日(土) |
ザ・バンク −堕ちた巨像− |
監督:トム・ティクヴァ 出演:クライヴ・オーウェン ナオミ・ワッツ アーミン・ミューラー=スタール、他 オススメ度:☆☆+
【あらすじ】 インターポール捜査官のサリンジャーとNY検事局のエレノアは協力して国際的メガバンク「IBBC」を捜査していた。内部告発をしようとした銀行幹部との接触を試みたエレノアの同僚がサリンジャーの目の前で殺され、更には告発しようとした幹部まで事故死に見せ掛けて暗殺されてしまう。証言者を求めてミラノに飛んだ2人は、IBBCが兵器取引きの仲介をしようとしている事実を知るが・・・
【感想】 クライヴ・オーウェン×ナオミ・ワッツ共演のサスペンス・アクション。 本作に登場するメガバンク「IBBC」は1991年に倒産したルクセンブルクに本社のあった巨大犯罪銀行「BCCI」をモデルにしているそうで、映画中のIBBCの本社もルクセンブルク。つーか名前で誰もが「BCCI」以外想像出来ないわね(苦笑)
実は相方が金融関係に勤めているので、この映画は非常に楽しみにしておったですよ。 BCCIがモデルで巨大なダークマネーに絡むサスペンス、しかも主演はクライヴ・オーウェンと来たら、どんなストイックでワクドキ出来るシリアスなドラマが展開されるのだろう・・・と、期待は高まるばかり!! って、こーいう書き方しちゃダメじゃーん。この先何書くか察しが付いちゃうじゃーん(苦笑)
まー。相方吠えまくってましたねぇ(^-^; 「リアリティゼロじゃねーかっ!殺し屋雇ってる銀行なんてある訳ねーだろっ!(怒)」から始まり、「そもそも貸した相手が借金まみれで首が回らなくなったら意味ねーっつーの!」・・・まあ、ギャーギャー吠える、吠える。 まあ、私も「コレ、別に銀行ネタじゃなくてもいいよな。ってか銀行が相手の話って感じしないな」とは思った(笑)
シリアスを期待していたので拍子抜けしましたが、「荒唐無稽なアクション@銀行が舞台だからちょっと知的っぽい?」程度の気分で見るにはそんなに悪くないんじゃないのー?とは思ったんですが。
アチコチでロケってましてね、ドイツ、NY、ミラノ、イスタンブール、次々舞台が変わります。 コレは旅好きとしては美味しいご馳走でしたねぇ。特に自分が行った事のある場所なんて「わー♪懐かしい〜」な気分で見られるので思わぬサプライズ・プレゼントをもらえた感じです。 特にイスタンブールは良かった。ブルーモスクや地下宮殿、グランドバザールが登場するとワクドキでしたネ♪またトルコに行きたいですよ。いい国でしたわ。是非皆さんも行ってね!
・・・って、ちがーう!コレ映画の感想とちがーう!!(^-^;
正直内容はどーでもよかったです(をい) グッゲンハイムでの銃撃戦シーンなんてすっごい迫力だしアクション映画としてはそこそこ面白いんですが、コチラとしてはシリアスで息詰まる金融サスペンスを期待していただけに・・・余りにも荒唐無稽過ぎて「これはないわ」としか言い様がなかったというのか。そもそも全く金融サスペンスじゃなかったし(苦笑)
強いて言えば、煮え切らないオチだけはリアリティあったかも。個人的な恨みを晴らしたって意味ないんだよね。 「私がいないと会社が回らなくなっちゃうの〜」という人によく言ってやるんだけど「アナタがたとえ今日交通事故で死んだからといって会社が潰れる訳じゃない。多少は困ってもアナタの代わりはいくらでもいるし、ちゃんと会社は回って行くから安心して仕事休んでも辞めてもいいぞ」ってね(笑)
クライヴ・オーウェンもナオミ・ワッツも演技はよかったなぁ〜。2人共好きな役者さんですよ。 ちょっと残念なのは、サリンジャーはインターポール捜査官になる前はロンドン市警の捜査官だったらしい?んだけど、思わせ振りにサリンジャーの過去ネタを振っておいて、結局大したオチもなくサラリと流されてしまったり、登場人物の個人的な背景やキャラが判り難いというか感情移入し難い作りだったという事でしょうか。
シリアスを期待しないで「アクション娯楽」だと割り切って見れば、そこそこ楽しめる仕様なんじゃないかと思いますよ。 ただし・・・本作を見て「メガバンクってみんなこんな汚い事してるんだぁ〜」なんて誤解はしないで下さいね(^-^;
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