2008年12月11日(木) |
レッド・クリフ Part1 |
監督:ジョン・ウー 出演:トニー・レオン 金城武 チャン・フォンイー、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 西暦208年、三国統一を目指す魏の曹操は大軍を率いて劉備軍を襲った。敗退し兵力をかなり減らした劉備軍は、理知者として名を知られる軍師の孔明を呉の孫権の元へ遣わし、呉との同盟を持ち掛ける。身を守る為に孫権へ降伏を促す臣下が多い中、孔明は赤壁に駐屯する孫権軍司令官・周瑜と出会い、お互いが相手を尊敬し信頼し合うようになり、周瑜は孫権に曹操と戦う事を進言、孫権軍は劉備軍と同盟を組む事となった。
【感想】 三国志の中でも最大のクライマックスだと言われている「赤壁の戦い」を描いた作品。 本作、予告編時には「Part1」という記述はありませんでしたが、完全な二部作である事と、本作で描かれているのが肝心の赤壁の戦いの直前までで「赤壁の戦いビギンズ」な作りである事から、クレームが付いたのか?公開時には「Part1」の記述がされていますね。
実は三国志を読んだ事がありません。 ゲームがバカ売れしていたので、ゲーマーの方々にはお馴染みのお話でしょう。でもゲームもやった事ないし。 三国志で知っているのは学校の世界史の授業でサラサラーッとあらましを習った事と、後は子供の頃にちょこっとだけ斜め読みした横山光輝大先生の描かれたコミック本だけというていたらく(苦笑) 要するに、ほとんど三国志を知らない人間が「トニー・レオン様と金城クンが共演してるぅ〜♪」というおバカな理由で脊髄反射的に見てしまった、というだけです。加えて言うと、実はジョン・ウー作品もかなり好きだったりする♪
そんな訳で、映画が始まるといきなり日本語ナレーションで三国志のあらましが始まったのでびっくり。 「え?あれ?間違えて日本語吹替版見ちゃったか?」と思ったら、そーじゃなくてぴよのようなおバカな理由でロクに三国志の内容も知らずに見に来ちゃった御仁の為に、赤壁の戦いに繋がるまでの解説してくれていたという事らしいです。噂によるとこのナレーションが付くのは日本だけらしい。 ぶっちゃけ・・・コレは非常に有難かった。前解説のお陰で本編にすんなり入れました(^-^;
この作品、多分本気の「三国志ファン」の方々からはめった打ちに遭いそうだよなぁ〜・・・と。 思いっきりイマドキ風味のエンターテイメント仕立て。ジョン・ウーらしく戦闘シーンはアップから大きく絵を引いて上空からの俯瞰映像にしてみたり、劉備軍の武将達はムダに強過ぎて、曹操軍の兵士達が束になって掛かろうが面白いようにバッタバッタとなぎ倒して「人は飛ぶ・血は飛ぶ・馬は転ぶ」の三拍子。 ムスカ様(byラピュタ)の名セリフ「あはははは!見ろ、人がゴミのようだ!」を思い出しましたヨ。
登場人物が多い割に、見ていて混乱する事はないです。 しつこい位に人が登場する度に名前と立場の注釈が入りますが、最後の方はむしろ目障りな程です。キャラの描き分けがきちんと出来ているし、メインキャラ達は見間違えようもない風貌。それからエピソードのほとんどをイケメンの周瑜と孔明に絞っているので、ぶっちゃけ後は「誰がイイモンチームで誰がヒールチームか」さえ見分けられれば無問題。
もう・・・トニー様と金城クンのカッコ良さには相変わらずシビれるわー♪(萌) 顔のアップ異常に多いし!二人が会話してる時にカメラが二人を交互にターンしてアップ絵が続く辺りなんて、ジョン・ウー監督のエゲツないまでの「トニー様・金城君ファンへのサービス」に手を合わせて拝みたくなる程でしたよ(笑)
そんな訳でお二方のファンには大喜びな絵作りをして下さったのは非常に嬉しいのですが・・・ ぶっちゃけドラマ部分は弱いと言わざるを得ませんはねぇ。周瑜と孔明が出会ってから同盟を組むに至るまではグダグダのエピソードが延々と続き、琴の合奏をした位で相手の真意を量るというのもファンタジー過ぎてかったるい。 それよりトニー様ファンへのサービスのつもりかもしれないですが、奥方とのムダなロマンスシーン、それからコレは三国志の中でも語られているんですか?曹操が周瑜の奥方に横恋慕していてイメクラ遊びに興じるくだり等・・・「お前ら、よりによってこの非常時に何やってんだよーう(涙)」と溜息が出てしまいましたヨ(^-^;
まあそんなこんなでダメ出しシーンは多いものの、案外退屈しないできっちり楽しめましたね。 とりあえず「八卦の陣」の戦闘シーンなんてゲーム見てるみたいで楽しかったし、少なくとも見ていて話の筋が判らなくなるような難しい作りではなかったので、「三国志、全然知らねー」という腐女子が見てもきちんと楽しめるエンターテイメント仕様になっていたと思います。
ま・・・だからこそ「本気の三国志ファン」からは怒号の嵐なんだろうなーと思った訳ですが(苦笑) でもとりあえず続き見ない訳にはいかない卑怯な終わり方しやがったんで(コラコラ)、続きを楽しみにしてるぜー♪
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