監督:英勉 出演:塚地武雅 谷原章介 北川景子、他 オススメ度:☆☆☆−
【あらすじ】 母親が遺した古い定食屋を継いで切り盛りする琢郎は、世にもブサイクだが料理の腕はピカイチの心優しい33歳。毎回女性に告白しては振られる人生だった。ある日店にバイトをしたいとやって来た寛子に一目惚れした琢郎だったが告白してまたもや玉砕。寛子は「がっかりしました」と言葉を残しバイトを止めてしまう。そんなある日、スーツを買いに立ち寄った洋品店で「着ると誰でもハンサムになれる」というハンサム★スーツを勧められて恐る恐る試着してみると・・・
【感想】 「ブスの瞳に恋してる」「SMAP×SMAP」等、バラエティからドラマまで引っ張りだこの鈴木おさむ氏脚本のコメディ。 夫唱婦随で鈴木氏の嫁、森三中の大島さんも出演されています。
予告編を見れば誰でも判るであろう話。 要するに「顔さえカッコ良ければそれで幸せなの?」「ブサメンだって心栄えさえ良ければきっといい事あるゼ」系です。 そして途中で森三中の大島さんが登場した所でオチまで丸見え。流石にこの話のオチ見て「えええええ!まさか・・・」と思うような人はいなかろうと思いますよ。オチバレしてもいいんだけど、オチバレするまでもないからどーでもいいや(^-^;
まあ、普通に笑えます。感想終了。←をい
いや何つーか、笑いがいわゆる「バラエティ番組ノリ」ってヤツですね、コレは。 いかにもバラエティ畑の鈴木氏が書いた脚本だよなぁ〜という感じ。でも映画としてはどうなのかなぁ? 正直ちょっと首を傾げたくなる作りではありますね。TVの2時間ドラマスペシャルだったら満足出来るんでしょうけど。
個人的には琢郎が寛子にフラれたくだりで、ちょっとイラッと来ましたね。 「そのコクり方じゃー、そりゃフラれて当たり前だわお前」と、女子なら大抵の人は思いますよ。誰が見てもキレイで可愛い女の子に「容姿が可愛いから好き」と言って喜ばれる訳がないわさ。 ちょっとイマイチ?な顔の女の子に同じ事言ったとしても、やっぱり断られるだろうよ。しかもフラれたのが自分がブサメンだからだとひねくれる所が更に痛い。ブサイクなのは顔じゃなくてお前の心だろ、と言いたくなりますよ。
ぴよは「私(俺)なんてどうせ○○だから」と言う卑屈なヤツが大嫌いなので、このネタ自体が好きじゃないんだなぁ。
まあ何だかんだでハンサム★スーツを手に入れて「イケメン生活を謳歌」する訳ですが。 この話って自他共に認める「イケメン・美女」が見たら「逆差別だ!」って怒りそうな程ディフォルメしてますよね。ままありがちな設定だけど「美男・美女は顔だけでしか評価されない」「ブサイクは容姿が評価されない分、中身で勝負・評価される」というのを大袈裟に見せているだけ。
「人は外見じゃないんだよ、中身だよ」と言うのをブサメン側・美女側双方の悩みとして見せているのは多少評価出来るとは思うものの、正直見せ方が薄っぺらいです(薄涙) 何しろ琢郎は本江が事故に遭うまでは、どんなに本江が感じのいい子だと思っていても恋愛対象外にしていた訳で。 コレが本江の事故なしでも自分で気付けたという内容だったらまだ良かったんだけど、イケメンの間はオイシイ思いばっかりで寛子の涙ながらの「アナタは外見だけで好きになられて嬉しいのか」という告白にすら勘違いMAXしてた状態。 ・・・はっきり言うけど、本作の主人公の琢郎って相当卑屈でイヤなヤツじゃねーか?(^-^;
だから判り切ってた「種明かしシーン」を見ながら考えていたのは・・・ 「もし本江と寛子が同時に告白して来たら、この主人公はどちらの女性を選んだんだろう?」という事で。 まあ間違いなく寛子を選んだろうよ、この話の展開だったら。と考えるとー「薄っぺらい」と思わざるを得ない。
でも、本作の谷原さんの弾けっぷりは凄かったなぁ! コレだけは手放しで評価出来ますね。あんなにイケメンなのに嬉々として(かどうかは不明ですが)ブサメンなキャラを演じていて、それがまた妙に似合ってて可愛いんですよぅ♪ ・・・ま、コレが「可愛い」と思えるのは、やっぱり谷原さんがイケメンだからなんだろうけどネ(笑)
そんな訳で、ギャグはバラエティ番組を見たノリで「普通に面白い」、内容は個人的に「イケ好かない」という感じですか。 本当はもっと評価を低くしようと思ったんですが、谷原さんのステキーな怪演が気に入ったので甘めにしましたワ♪
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