2008年10月15日(水) |
僕らのミライへ逆回転 |
監督:ミシェル・ゴンドリー 出演:ジャック・ブラック モス・デフ ダニー・グローヴァー、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 貧困層うずまく街の片隅にある、DVDも置いていない小さな古いレンタルビデオショップ。ある日、店員のマイクに店を任せて店主は旅行に出かけて行った。店主不在中にマイクの幼馴染みでトラブルメーカーの「ジェリー」が、店中のビデオデータを全て消去してしまった。慌てた2人は苦肉の策で、客に注文された映画を自分達で勝手にリメイクを作って誤魔化す事を思い付く。これが面白いと評判になり、たちまち店は大繁盛するのだが・・・
【感想】 大好き♪「JB」ことジャック・ブラック主演のヒューマン・コメディ。 監督・脚本は「エターナル・サンシャイン」でアカデミー脚本賞を受賞した若手ホープのミシェル・ゴンドリー氏。本作も公式サイトを見る限り、完全オリジナル脚本だろうと思われます。
アメリカの貧民街に暮らすジェリーとマイクの幼馴染み2人が、ひょんな事で店のビデオテープを全て台無しにしてしまった為に大奮闘するドタバタを見せながら、「モノ作りの楽しさ」の原点を見せてくれる。 更には「映画」が持つパワー、映画好きの心の琴線にビンビン来る・・・ニュー・シネマ・パラダイスの感動が再びー! 失礼しました。いくらなんでも「ニュー・シネマ・パラダイス」は言い過ぎです(^-^;
JBの出演するコメディ、大好きなんですよ。 基本的に彼の出演する作品って「悪人」が出て来ない。JBは相変わらず「愛すべき大バカ野郎」で、JBに周囲は振り回されっぱなしなんだけど、でもそこにはいつも「愛」と「やさしさ」が同居している。
映画の見ドコロは何と言っても「名作のリメイク製作シーン」 これがまた、バカバカし過ぎて笑うに笑えないショボさなんですが(こら)、でも少しでも臨場感を出そうと一生懸命廃材等を工夫して特撮を撮ろうとしている姿には、何だか言いようのない懐かしさやら優しさを感じます。 中には「なるほどねー!これは上手いわ」と思わずうなるようなアイディアもあったり。昔の映画の特撮って、もしかしたらこの映画と同じような事をやっていたのかな?なんて思いながら見ていると、何だかウキウキして来ますヨ。
所詮「既存名画のパクリ」をやっているので、評判を聞きつけた当局から著作権問題を突き付けられて何もかも没収されてしまう訳ですが、「モノ作り」の楽しさを知ったジェリー達は「だったらオリジナルを作ろう」と動き出す。 それは古く貧しいビデオ屋の店主を救う為であり、そして貧しい街の人達が一丸となって1つの物を作り上げていくという喜びに満ちた共同作業でもあって・・・こういう展開ってありきたりなのかもしれませんが、個人的にとても好きですね。
と、手放しで誉めたいトコロなんですが。←また難癖付けるかよ(^-^;
何か今1つパンチに欠ける、思いっきりスカッと笑えない、映画前半〜中盤の「笑いドコロ」のツボが、自分とはもう1つ合わなかったなぁーという感じがします。 そもそもジェリーが体に磁気を帯びた事でビデオ屋のデータが全て吹っ飛ぶ、という所が出発点なのですが、そのジェリーが磁気を帯びるまでのくだりがグダグダのズブズブ・・・このシーン、面白いですか?(^-^; いかにも!なJB節とノリの良さは買いますが、それにしても余りにも突拍子がなくて着いていけなかったですわ。
まあそうは言っても、ラストは心がほっこりしてジーンとしちゃいます♪ 笑いのツボがイマイチ合わなかったのは残念ですが、こういう「とことんB級」を貫いたほっこりコメディは好きです。
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