監督:ティムール・ベクマンベトフ 出演:ジェームズ・マカヴォイ アンジェリーナ・ジョリー モーガン・フリーマン、他 オススメ度:☆☆☆☆−
【あらすじ】 ウェスリーは人生にうんざりしていた。変化のない仕事、理不尽な上司のいびり、恋人は親友に寝取られ、そしてパニック症候群の薬が手放せずに鬱々と過ごす日々・・・ところがある日、「フォックス」と名乗る謎の美女が目の前に現れた事でウェスリーの人生は一変する。何と彼は伝説の暗殺組織「フラタニティ」の王位継承者だと告げられたのだ。幼い頃に死んだと聞かされていた父は実は先日殺されたばかりで、父の血を引く自分がその跡を継げと言う・・・
【感想】 米作家マーク・ミラー氏原作の人気グラフィック・ノベルを映画化。 予告編を見た段階で「コレは絶対にツボにキター!」と思っていたので、見るのが本当に楽しみでした。 何しろ本作はキャストもスゴイ。キャストクレジットを見ただけで軽く眩暈が起こりましたよ。ええ。
コレは映画館で見るべき、映画館で見ないと面白さ半減な作品ですよね。 有り得ない動き、アクションシーンを所々敢えてスローモーションで見せる事でよりスピード感を出すやり方等は、マトリックスの亜種だとか二番煎じだとか言われそうですが、マトリックス以降多用されているこれらの映像処理の中でも、本作はピカイチの出来だったと思いますよ。
はっきり言ってマトリックスなんてとうに超えてる。 もっとも数年前の映画と比べちゃーダメですけどね。映像技術なんてどんどん進化していて当たり前なんですから、マトリックスを超えていて当たり前っちゃー当たり前。 でもそれでも見応えあるアクションシーンの数々には溜息を通り越して笑っちゃう程凄かった! 個人的にはやっぱり列車のシーン、それからウェスリーが反撃に出て敵をバッタバッタぶっ殺しながら、死んだ敵の銃を拾い上げながらずんずん突き進んで行くシーンなんて鳥肌立つ位楽しかったです♪
何をやっても冴えない男・ウェスリーを演じるジェームズ・マカヴォイ君がとにかくハマってました! 要は「冴えない兄ちゃんが自分の素性を知らされて、修行してる内にどんどん覚醒する」という話なんだけど、映画序盤から中盤までの彼は確かに「誰が見ても冴えないクン」に見えるんですよ。 それが過酷な修行を積む内に目付きや表情が徐々に変わっていって、そして完全に覚醒した後に事の真相を知ってからの彼の様子なんて・・・はっきり言って「めっちゃイケメン」「誰が見てもカッコイイ」 コレはマカヴォイ君の演技力の賜物でしょう。彼は今後大注目だなぁ〜、って既に注目されてましたか(^-^;
アンジー姐さんも相変わらずカッコ良くてシビれた。 一緒に見に行った相方は「この人、どんどん人間離れして行くよな」と言ってましたが(苦笑)、いやいや同性の厳しい視線から言わせてもらうと「ちょっとお尻の線がニブくなった所がまた熟れたセクシー感を漂わせてくれて♪」って感じ(萌)
話の内容自体は、正直どーって事ないんですが(をい) このキャスティングはある意味ズルイと言うか卑怯と言うのか・・・もしこのキャスティングじゃなければ、映画のかなり前の段階で事の真相に気付けたと思うんですね。 でも映画も見慣れてしまうと「この人(こんな大物)がこういう役を演じる訳がないから」みたいなフィルター掛けて見るクセが付いちゃう。本作はそういう「観客の思い込み」を上手に利用していたと思いますよ。 まあ要するに・・・自分も「すっかり【思い込みフィルター】で騙された」というクチなんですが(苦笑)
そんなこんなで、かなり楽しませてもらえました♪ たとえ内容や設定にツッコミどころ満載だったとしても、これだけの役者揃えてこれだけ手の込んだアクションシーンをこれでもかと畳み掛けて来られたら、小難しい事言って難癖付けるのもバカバカしくなりますよ。 素直に「すっげー!なんぢゃこりゃー!あはははは」と楽しめた者勝ち。
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