2008年08月25日(月) |
グーグーだって猫である |
監督:犬童一心 出演:小泉今日子 上野樹里 加瀬亮、他 オススメ度:☆☆
【あらすじ】 漫画家の麻子は13年連れ添った愛猫「サバ」を亡くし、悲しみの余り漫画が描けなくなってしまった。そんなある日ペットショップでアメリカン・ショートヘアの子猫と運命的な出会いをし、家に連れ帰って「グーグー」と名付けて暮らし始める。グーグーの避妊手術をしようと外に連れ出した際に、グーグーが逃げ出してしまった。慌てて探す麻子を助けてくれたのは、近所に住む風変わりな青年「沢村」だった。
【感想】 少女マンガ界の巨星・大島弓子氏著の同名タイトルのエッセイコミックを映画化。 大島弓子さんの作品って「綿の国星」しか読んだ事ないです。愛くるしい画風なんだけど、ちょっと不思議な感覚の作風の方という印象があるのですが・・・コミックについてはとりあえずおいといて。 主人公・麻子をキョンキョン(←この呼び方は古過ぎるか。苦笑)、アシスタント役に上野樹里ちゃん、そして年下のちょっぴり気になる風変わりな青年役を加瀬亮君が演じています。うおー!好きな役者さんばっかり♪
要するに、長年飼っていた愛猫を亡くして「ペットロス」状態になった主人公が、新たな猫と出会って癒される&周囲の人間関係も見せつつほんわかとした恋愛ネタも絡ませるというヤツだな・・・と当たりを付けていたのですが。 確かに上記のネタも盛り込まれているのですが、途中から「へ!?」と思うようなネタが登場。これはちょっとこの映画の作風にはそぐわないネタなんじゃないの?と思ったのですが、どうやら大島弓子さんご自身が実際に経験された事のようですので(原作コミックにも同じくだりがきっとあるのでしょう)、原作に忠実に作ったという事なんでしょうか。
小泉今日子さんの声、好きなんですよね。 主人公の麻子は天才漫画家らしく、ちょっと浮世離れした雰囲気の女性。そんな「霞食って生きてんのか?」みたいな不思議さんキャラを、小泉今日子さんが囁くような声で優しく語って演じていきます。 上野樹里ちゃんのアシスタントぶりも可愛い。ちょっぴりのほほん、ちょっぴり熱い、そして一生懸命な女の子。どう考えても「のだめ」のキャラと被るんですが、明らかに「のだめ」の演技でこの役のオファーが来たんだろうと。
魅力満載の吉祥寺、ほんわかしたキャラのほのぼの恋愛、そしてタイトルにもあるグーグーの愛らしい様子♪ 何もかもがステキー!・・・と言いたいトコロなんだけど、なぁ〜んか肌に合いませんでした(^-^;
エッセイコミックが元ネタだから仕方ないのか?話のネタがバラバラに提示されていてとりとめない印象です。 それから英会話教室の講師、この人の存在意義は?さっぱり判りません。一応「吉祥寺案内」のナビゲーター役もしているのですが、はっきり言って完全に浮いてる気がするんですけど。 ついでに言うと、楳図かずお先生!先生の事はかなり好きですが・・・絶対に映画から浮いてますからっ!(苦笑)
根本的に犬童監督の「お茶目な遊び心」のツボが、自分とは合わないのだろうなぁ〜と。
加瀬君演じる「沢村」のキャラも、オタクなんだかジゴロなんだか純朴なんだか掴みどころがない。 キャラも掴みどころがないけどエピソードも掴みどころがない。ペットロスの癒しと再生物語?みたいな感じですが、そもそも先代のネコ「サバ」を亡くした喪失感というのが映画からは感じられなかったので、何故か擬人化されたサバと語り合うシーンも自分の心には響くものがありませんでした。
そんな訳で、ぴよには正直「イマイチ」な感じがしましたが・・・ ネコ好きさんは必見でしょう。とにかくグーグーは可愛い!ネコ好きさんならグーグーを見られるだけで大満足・・・かな?
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