監督:チュー・イェンピン 出演:ジェイ・チョウ シャーリーン・チョイ チェン・ボーリン、他 オススメ度:☆☆
【あらすじ】 カンフー学校で育てられた捨て子のシージエは、ある事件を起こして学校から追い出されてしまう。たまたま公園で出会った中年男のリーはシージエの抜群の制球力に惚れ込み、「生き別れになった親を探す天才バスケ少年」という美談仕立てでバスケットボールチームに売り込む事にした。ある大学バスケチームに入団したシージエは、持ち前の身体能力の高さから瞬く間にスター選手にのし上がるのだが・・・
【感想】 今年は北京五輪という事もあってか?このところカンフー映画がとても元気がいい。 カンフー映画と言うよりも、カンフー(少林拳)+スポーツの組合せで見せるタイプが多いですね。「少林サッカー」、それから「少林少女(未見)」ではカンフー+ラクロスでした。で、本作はカンフー+バスケ。安直っちゃー安直ですね(苦笑)
主人公のシージエを演じるジェイ・チョウ君は台湾出身の超人気シンガーソング・ライターらしいんですが、ぴよはアジアンミュージックに疎いので全く存じ上げませんでした。すいません。 でもチェン・ボーリン君は好きだよー!シャーリーン・チョイちゃんも結構香港映画に出てますよね。
さて本作。 捨て子だったシージエは、縁あってカンフー学校に引き取られて育てられるんだけど、幼少時の師匠は「瞬間移動の術」を習得しようと修行中に失敗して亡くなってしまう。 どうやら「瞬間移動の術」は何やら本作のキーになる術に違いない!と思って見ていたのだが、その後全くその術は忘れ去られて話はシージエが成長し、学校を追い出されてとんとん拍子にバスケ界にデビューして行く。
学校を追い出されるきっかけになった「ある酒場での大立ち回り」のシーンがとりあえず前半の山場。 きっとかなり頑張ってるんだろうな、ワイヤー多用なのはイマドキお約束だから何とも思いませんよ、でもそれにしてもはっきり言ってアクションシーンは派手なだけでショボいです。 コレは最近「ドラゴン・キングダム」を見て感動の余り泣いてしまったからに違いない。ジャッキー×リー様のアクションと比較しては余りにもジェイ・チョウ君が可哀想だ・・・と判っていても、やっぱりねぇ(^-^;
さてバスケチームに入ってからは、結構面白いです。 試合シーンはワイヤー+CG多用でとってもエンターテイメント♪カンフーシーンじゃなくてこういうシーンに多用してもらう分には何のストレスも感じませんし、むしろ絵に迫力が出て楽しいですね(^-^) ・・・ところで、全然カンフーじゃないんですけどー。コレはどーしたもんだかー???
カンフー学校で育った少年がバスケをやる→カンフー・ダンクって、ちょっと強引過ぎじゃないですかぁ?(苦笑) ダンクシュートが見せ場になってるけど、それを特にカンフーの技や何かと掛け合わせている訳じゃないし。確かに楽しい絵作りをしてるのは認めますが、それにしてもココまでカンフーからかけ離れてると「タイトル変えろや」と思っちゃいますよ。
すっかり忘れてた「瞬間移動の術」が一応クライマックスに出て来るんですが・・・コレはちと強引過ぎでしょ。 少なくとも修行してたのは師匠で、シージエはただぼんやり師匠が修行するのを見てただけですもん。せめて師匠の遺志を継いでその後シージエ自身も修行に励んでいたものの、まだ術は完成していないのだった・・・みたいな前振りくらいは作ってくれないと、どうにもこうにも納得が行きません。
それから「孤児ネタ」のオチはいらないですよ。 試合終了したトコロでサラリとその後のシージエの活躍と気になる彼女の様子を見せるだけで充分。 気分が盛り上がったトコロでダラダラと人情話を続けられると、正直言ってかなりテンションが下がりますよ。
そんな訳で、カンフーじゃない「自称カンフー映画」なのでアクション目当てで見に行くとかなりガックリ来ます。 ただバスケシーンは確かに面白いですから、B級(カンフーじゃない)アクション好きさん、それから出演役者のファンの方だったら充分に満足出来る作品なんじゃないかな?という気はしますね。 ・・・でもね、「ドラゴン・キングダム」を先に見ちゃった人は要注意ね。余りにもアクションの質が違い過ぎるからサ(笑)
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