監督:カーステン・シェリダン 出演:フレディ・ハイモア ジョナサン・リース=マイヤーズ ケリー・ラッセル、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 11歳のエヴァンは「いつか必ず両親が迎えに来てくれる」と信じてNY郊外の孤児院で暮らす少年。音に非常に敏感なエヴァン少年は、ある日不思議な音に導かれるように孤児院を抜け出してマンハッタンへやって来た。ストリートミュージシャンの少年グループと出会ったエヴァンは、生まれて初めて楽器に触れてその才能を開花させて行く。一方エヴァンの母親は、死産したと聞かされていた我が子が生きている事を知って、必死にエヴァンの消息を追うのだが・・・
【感想】 売れっ子子役フレディ・ハイモア君主演最新作。 監督は「イン アメリカ 三つの小さな願いごと」の脚本を手掛けたカーステン・シェリダン。本作はまず劇中に使用されるオリジナル楽曲を探す作業から取り掛かり(勿論先に脚本ありきだとは思いますが)、その音楽に脚本をフィーチャリングさせるという変わった手法で製作されたそうです。
エヴァン少年は生まれながらにして音楽的才能に恵まれ、風のそよぎや街の雑踏、ありとあらゆるものからメロディを紡ぎだすという特殊技能を持っている。 マンハッタンにやって来て、噴水の縁に立って街の雑踏とシンクロしながらまるで交響楽団を操る指揮者のように手を広げてパフォーマンスする様子は、後の展開を示唆する重要なシーンだと思うのですが、正直「この恍惚の表情・・・もしかしてこの子は頭の少々弱い子なのか?」と思わされる程でした(コラ)
まあそんなこんなで(←どんなだよ) 相変わらずフレディ・ハイモア君は演技が上手い。天才過ぎて「音バカ」状態の少年を実に上手く演じている。 正直言って本作は脚本や設定自体に相当ムリがあると思うんだけど、マズい部分は全部フレディ・ハイモア君の演技力がカバーして揉み消してくれているといった具合。
そもそもエヴァン少年の両親がトンデモバカップルですから(苦笑) 飲み屋だかどこかのパーティーだかでたまたま出会って、出会ったその場でセックス。お互い名前だけ名乗って連絡先も何も告げずに別れたまま消息不明。その後進んでお互いの消息を辿る事もなかったクセに、そのまま10年以上もお互い思い合ってるなんて、運命とか奇跡を通り越して変態ですよ(笑) 両方ともたった一夜の出来事が、後の自分の人生を大きく狂わされる(軌道変更させられる)事になるのだが、そこまで影響するような相手の事をどうして10年以上も平気で放置していられるのかと。お前らマゾも大概にしろと。
更に親が生きているかすらも不明状態のエヴァン少年は、何故か決然と「いつか両親が迎えに来る!」と言い張る。 もし迎えに来た親がシャブ中アル中の借金まみれだったらどうするつもりなんでしょう? 借金返済に困って「そーいや昔施設に預けたガキがいたな、あいつの臓器でも売っ払うとすっか」なんて心積もりでエヴァンを引き取りに来たとしたら目も当てられません(笑)
ま、それもこれもフレディ・ハイモア君の演技がフルカバーする超ド級ファンタジー! ↑上では散々ツッコミ入れまくりましたが、実際映画を見ている最中にはこんな意地クソ悪い事を考える余地はありませんからご安心下さいよ。ぴよがちょっとひねくれて書いちゃっただけの事です。すいません。
「音楽は世界共通語」とは昔からよく言ったモノですが、本作は正にそれを映像化した作品だと言えるでしょう。 生まれて初めてギターに触れて数秒でマイケル・ヘッジス化しようが、ピアノの鍵盤に触れて数時間でスタニスラフ・ブーニン化しようが、それは全てエヴァンの起こす奇跡なんだから無問題。 何しろタイトルが「奇跡のシンフォニー(邦題)」ですから、物語は全て都合よく奇跡のオンパレード。奇跡もここまで続くと嫌味なんじゃないかと思わなくもないけど、でもとにかく奇跡!ビバ奇跡!
・・・何か全然誉めてないじゃん。<自分 おかしい。映画見てる時は実はちょっぴりクライマックスでジーンとしてたハズなんですが、見終って感想書いてみたらこんな意地クソ悪い事しか書けなかった。何がいけないんだろう??? あ、ぴよの根性がいけないんですね?うん、きっとそうです。素直に見れば感動出来るハズです。ホントです!(^-^;
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