2008年04月15日(火) |
スパイダーウィックの謎 |
監督:マーク・ウォーターズ 出演:フレディ・ハイモア サラ・ボルガー メアリー・ルイーズ・パーカー、他 オススメ度:☆☆☆−
【あらすじ】 両親の別居で母親に伴い、森の中に建つ屋敷に引っ越して来たジャレッド&サイモンの双子と姉マロニーの3兄弟。たまたま隠し部屋を見つけたジャレッドは、その部屋で封印された本を見つけた。「決して読んではならない」と注意書きが添えられていたが、好奇心に勝てずに本を開いてみると、それはこの屋敷のかつての主・大々叔父のスパイダーウィックが妖精達を観察して秘密を記した「妖精図鑑」だったのだ。封印が解かれた事で邪悪な妖精達が本を付け狙うようになるのだが・・・
【感想】 トニー・ディテルリッジ&ホリー・ブラック著の児童小説「スパイダーウィック家の謎」シリーズを映画化。 原作はシリーズ物らしいけど、映画は多分本作1作だけで完結の作品だろうと思われ。主人公のジャレッドとサイモンの双子を一人二役で演じたのは「チャーリーとチョコレート工場」で一気に人気子役に名を連ねたフレディ・ハイモア君。 子役と言うが、彼はもう16歳なんだそーだ。確かに「チャーリー〜」の頃よりも背がスラリと高くなって顔付きも少し大人びて来たという印象でしたが、日本人の16歳と比べても彼は少々子供っぽい感じがしますね。
原作を全く知らないのですが、まあ子供向けらしいファンタジー作品です。 家庭内に問題アリで父親不在な状態で、母親は精神的に不安定で常にカリカリしている。子供達の中でも特に双子の兄であるジャレッドは感受性が強く、不安定な家庭内の状況に影響されて本人もちょっぴり反抗的。 まあそんな状況下、好奇心旺盛なジャレッドの無軌道で考えなしの行動の結果、妖精界・人間界を巻き込む大惨事へと発展してしまい、この窮地を家族が一致団結して乗り越える事で絆を深めよう・・・という話です。
あ。マズい。結末まで書いちまった(^-^; まあ問題ないですって。誰でも展開丸判り&オチミエミエな話ですから。ホント。大丈夫だってば(苦笑)
微妙〜にクリーチャー(あ、妖精か)が安っぽくてお子様好きする風味。 「妖精」と一口に言っても「いいキャラ妖精」と「悪者キャラ妖精」の2種類存在していて、悪妖精が世界征服と妖精&人類滅亡を狙っているという設定。 悪妖精が世界征服するには、全ての妖精の秘密を網羅した「妖精図鑑」の存在は不可欠で、この妖精図鑑の封印をおバカのジャレッドが解いてしまったが為に大騒動に発展する・・・規模がデカいんだか小さいんだかよく判らない話です。 いや、ネタとしては壮大なスケールではあるんだけど、それを子供3人+ヒステリックママの「家族内事件簿」状態にしてしまったが為にショボく感じるんだろうと推察(をい)
いいキャラ妖精達にはそれぞれ「大好物」があって、好物を与えてやればコイツらは簡単に懐柔出来る。 そして悪キャラにはちゃんと退治方法があり、しかもそれは塩だったりトマトだったりといとも簡単に手に入れられる食材ばかりなので、ここらは子供達に「ボクもジャレッドと一緒に悪者退治するんだー♪」と映画を見終わった後にお遊びが出来るような仕様になっています。
屋敷を囲むように結界が張ってあったり、秘密の地下トンネルが作ってあったり、エルフ族の乗り物であるデカい怪鳥等が登場して「ネバー・エンディング・ストーリー」よろしく大空を舞い上がってみたり、もうお子様大喜びのファンタジーネタを余す事無く網羅。既存のファンタジー映画のオイシイ所を全部かいつまんで見せるかのようです。
・・・何だかすっごく意地悪な書き方してるんですがー(苦笑) でもコレが実は案外楽しめたんですよ。色んな設定が甘くてツッコミ所もありますが、基本的にプロットはしっかりしていて大人が見ても子供が見てもきちんと楽しめるように作られていると思います。 それに「家族の絆・再生」というテーマを内包している(というかコレが主題か?)なので、安心して子供に見せる事が出来るし大人も「ええ話やないか〜」位は思える仕様に仕上がっています。
まーでも・・・子供向けですねぇ。 大人も楽しめるけど子供向けなのには間違いないです。 少なくとも「ロード・オブ・ザ・リングがやっぱファンタジーの最高峰だよね」と言う方には・・・(^-^;
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