2008年04月11日(金) |
NEXT −ネクスト− |
監督:リー・タマホリ 出演:ニコラス・ケイジ ジュリアン・ムーア ジェシカ・ビール、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 クリスは生まれつき「自分に関する2分後の未来が見える」という特殊能力を持っていた。だがその能力を隠してラスベガスでしがないマジシャンとしてひっそり生きていた。ところがクリスの能力に目を付けたFBI捜査官のカリーは、テロリストが持ち込んだらしい核爆弾の在り処をクリスの能力で探し出そうと考えていた。一方クリスは唯一「いつか判らない未来」として見えた女性「リズ」と出会う為に、今日も同じ時間にいつかリズと出会うハズのダイナーに通うのだった。
【感想】 「トータル・リコール」「マイノリティ・リポート」「ペイチェック」等、既に数々映画化されたSF作家フィリップ・K・ディック氏の短編「ゴールデン・マン」を映画化。 ってか、ハリウッドはネタに困るとディックのSFを映画化するという決まりがあるんでしょうか?(苦笑)
まあ、そんな事はいいです。 本作はぴよ大・大・大好き!ニコちゃん主演のサスペンス・アクション。予告編見て超期待〜♪ メガホンを取ったのは「007/ダイ・アナザー・デイ」を撮った「リー・タマホリ」という、ちょっとエロい名前の監督(コラ)
映画が始まって、序盤まではかなりハラハラドキドキするんですよね。 ニコちゃん演じる「クリス」が、2分後の自分を見ながらギリギリのタイミングで追っ手から逃れる。ベガスのカジノで強盗と間違われて逃げるシーンはこの映画一番の見ドコロかもしれませんっ!! ・・・って、あれ?一番の見ドコロが序盤に出て来ちゃうの?(^-^;
「2分後の自分の未来が見える」って、かなり面白い設定だと思うんですよね。 その特殊能力を駆使して一番効果的に見せていたのが序盤のカジノからの脱出シーンだったな、と。
勿論動き回ってる間は確かに「2分後の自分」を常に見ているので、最初はFBIの協力を拒んで逃げようとするシーンや、後に結局協力せざるを得なくなってテロリスト達と渡り合うシーン等で「2分後の未来」を効果的に使った演出はなされていたと思います。絵的にも緊迫感もあるし迫力もあったし、金もかなり掛かった仕様。 まあでも、クリスと同行してれば絶対に安全ですからね。最初は緊迫感があるけど見慣れるとダレるかも?(苦笑)
本作の一番の欠点は「2分後の未来が見えるけれど、逆に言えば2分後の未来しか見えない」という制約を、肝心な部分で破ってしまった事だろうと思うんですよ。 勿論コレに関しては「リズ」という女性の存在によって、前振りはきちんとされている。それにしてもオチが掟破りでは今まで散々見せた「2分後の未来限定」という制約に何の意味も見出せなくなってしまうような気がするんですが・・・
それから「テロリストによって核爆弾がロスに持ち込まれた!」と大風呂敷を広げたにしては、結局映画の主軸は核爆弾の行方を捜す事ではなくてFBI vs テロリストの「クリスの取り合い」に終始しているというのもいかがなものなのか? テロリストの目的がよく分かりませんね。本当はすんごい事をやろうとしてるハズなのに、妙に小粒で弱い。 これならもう少し小さな事件をネタにしてもらった方が、見ていてしっくり来ると思いますよ。
上映時間は1時間半程度でスピード感のある展開だし、決して見ていてつまらない訳ではない。むしろかなり面白い。 それなのに、何でしょう・・・このどうしようもないB級な作りは。ニコちゃん好きで期待してただけに微妙〜な気分(^-^;
|