2008年03月05日(水) |
ライラの冒険 黄金の羅針盤 |
監督:クリス・ワイツ 出演:ダコタ・ブルー・リチャーズ ニコール・キッドマン ダニエル・クレイグ、他 オススメ度:☆☆☆−
【あらすじ】 我々の住む世界とは別のパラレルワールド。そこは人間と共に動物の形をした守護精霊「ダイモン」が寄り添う世界。この世界のある寄宿学校で暮らす孤児のライラは、活発で冒険心の強いお転婆な女の子。最近この地で子供の誘拐事件が頻発し、ライラの親友も何者かに誘拐されてしまう。時同じくしてライラもコールター夫人に連れられて今まで暮らした寮を去る事になった。その際、学長から「黄金の真理計」を渡されるのだが・・・
【感想】 児童文学界のアカデミー賞とも呼ばれる「カーネギー賞」で歴代ベスト1作品だと謳われた、フィリップ・プルマン著の最高傑作児童文学作品を遂に映画化。本作は3部作の第一章になるそうです(要するに今後2作品シリーズは続く) ファンタジー作品を3部作で映画化と言うと、指輪物語が記憶に新しい所ですが、正しく本作はそのロード・オブ・ザ・リングを手掛けたニューラインシネマが製作。LOTRで儲けて、柳の下に二匹目のドジョウはいるのか!?
本作、映画本編が始まる前にご丁寧にこの作品が三部作である事、そしてその三部作がどういう手順で語られていくかの説明字幕が入ります。 更に本編が始まると、またしてもご丁寧に本作の描くパラレルワールドの特徴についての説明から入る。やたらしつこく丁寧に説明してくれるので「よっぽど難しい話なのか?」と、ややいぶかしみながら本編鑑賞ですが・・・
話が難しいんじゃなくて、きっと話が壮大過ぎるんだな? 壮大過ぎると言うよりも「説明しなければならない部分」が多過ぎるんだな? 要するにですね、原作の話の筋を追うのでいっぱいいっぱいで「観客置いてきぼり系」ですわ。「ダ・ヴィンチ・コード」と全く同じ臭いのする作りですね、コレは。
ダ・ヴィンチ〜の方は原作を読んでいたから着いて行けたものの、本作の原作は未読なので、とりあえず話が光速でバンバン進んで行くのに判らない事だらけで「ちょ・・・そもそも教権って何?コールター夫人はライラを北極に連れて行くという理由で寮から連れ出したんじゃなかったっけ?あれ?あれ?」みたいな感じで、アレアレと心の中でしつこくつぶやきながらも話はどんどん先へ先へと進んでしまう。
ま、映画を最後まで見てればとりあえず「何となく世界観は判る」ようには作られてますからいいんですけどね、 それにしても詰め込み過ぎで何とも勿体無い作りだなぁ〜・・・と言うのが正直な感想。
主人公のライラが、予告編を見た時には「児童文学にありがちな品行方正な萌え系美少女キャラ」なのかと思いきや、予想に反して活発ないたずら好きで気の強い女の子だったのは結構好印象。 ニコールは相変わらず眩暈する程美しいし(あのスタイルの良さはどーだ!脱げ!脱ぐんだー!←をい)、007を観てすっかり大ファンになってしまったダニエル・クレイグは相変わらずステキ!出番が少なくてぷちムカ付いたけど、きっと次回作からは活躍してくれるのよね?
それにしても、「ダイモン」って何か意味があるんですか? ビジュアル的には非常に面白いんですが、守護精霊の割りには特に身を守ってくれる様子もないですし、一応ライラに控えめな忠告をしてたりはするものの、「言葉が話せる仲良しペット」の域を出てない気がするんですが(苦笑)
それから肝心の「真実を見せる黄金の羅針盤」なんですが、コレもよく判らないシロモノでして。 3つの赤い矢印を知りたい真実のキーワードとなるアイコンに合わせると、何となくライラの脳内に真実らしき映像が飛び込んでくる仕様らしいんですが、知りたい真実のキーワードとなるアイコンはどういう発想でチョイスするんでしょうか? 映画途中から、ライラが真理計を開くと何も考えずに矢印をアイコンに合わせて、スルスルと真実が見えてくる状態に突入してましたので、どうやらライラはガンオタ(ガンダム好きネ)的に言う所の「ニュータイプ」というヤツなんでしょう(^-^;
後ね、コレはぴよが悪いんですけど・・・ 鳥目なんですね。暗いモノが非常に見にくいんです。だからクライマックス以降のバトルシーンなんて何が何だか訳が判らないと言うよりも、ダイモンが光ってくれるので「今誰かが死んだらしい」としか判別付かなかったじゃないですか! それから魔女軍団は何?どうしてそう都合良くライラの窮地にキャラ総動員されちゃうの!?
文句垂れまくりましたけどー でも、きっと話が進めが面白くなって行くんだろうなぁ〜・・・という期待は充分持てる作りではありましたよ。 少なくとも次回作は絶対に見なくちゃな!とは思いましたもの。ダニエル・クレイグ見たいし♪←コレが理由か(笑)
ところで本作って「ベストセラー児童文学」の映画化なんですよね? この映画の作りで児童の皆様は理解が出来るんでしょうか・・・対象年齢がよく判らない壮大な物語ですね。うーん。
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