ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
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【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2007年11月08日(木) ミッドナイト イーグル

監督:成島出
出演:大沢たかお
    竹内結子
    玉木宏、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
戦場カメラマンとして世界中を渡り歩いて来た西崎は、ある事件がきっかけで戦場から足が遠退き、更に妻を思い遣れずに死なせてしまった事で悲しみに打ちひしがれて山に篭もってばかりの日々を過ごしていた。ある時北アルプス山中で空に戦闘機らしき機体と赤い光を目にし、思わずシャッターを切った。学生時代の後輩で新聞記者の落合に見せると、どうやらきな臭い事実が浮き上がって来た。赤い光が墜落したであろう地点を目指して山に入った2人だったが・・・


【感想】
高嶋哲夫氏著の同名タイトル小説の映画化。
今年の東京国際映画祭のオープニング映画として上映されて、随分好評を博したそうです。

「邦画史上最大スケールの山岳サスペンス・アクション!」と、コピーも物々しいし、出演している役者は今飛ぶ鳥を落とす勢いの人気俳優揃い踏み・・・正直「邦画史上最大」のスケールはハリウッド史上から見ると「大した事ぁ〜ないレベル」なんだろうなぁとは思うものの(こら)、出演役者に好きな人が多いのでコレだけで楽しめるだろうな、と。

まあ思った通り、映画序盤で戦闘機が発進するシーンが出て来るんですが何ともショボい・・・(苦笑)
それから大沢たかお君演じる戦場カメラマンの「西崎」が、戦場から目を背けるようになったきっかけが映画冒頭に登場するのですが、正直「この程度の事、今まで星の数より沢山見て来てるでしょ?どうして今更?」としか思えないような、言い方悪いけど「些細な事」なんですよね。
こんな事で戦場カメラマン辞めちゃうなんて、ちょっと在り得ないレベル。余りにナイーブ過ぎる。

他にも写真週刊誌の記者をしているという義妹の設定が、こんなうら若い女性がこんなハードなネタの取材を普通は任されるものなのだろうか?と首を傾げたくなる位、竹内結子さんのキャラと職種が噛み合っていない印象。
姉の子供(西崎の子)を引き取って育てているというのも、何か違和感を感じるし・・・要するにキャラクターの肉付けや表現やセリフが弱過ぎて、見ていて凄く不自然に感じるんですよね。

いよいよ西崎・落合コンビが山に入ってからの展開も、まあよくありがちな平凡な流れ。
確かに冬の厳寒状態の雪山での撮影は随分苦労が偲ばれる・・・邦画にしてはかなり頑張ってるなぁ!と感心出来るレベルだとは思うんだけど、それにしても日本最大級の危機に瀕しているにしては、総理以下国防を預かる面々の会議風景が何だか今ヒトツ緊迫感に欠けると言うかピンと来ないと言うのか。

と、映画中盤までは「うーん。よく頑張ってると思うんだけど、何か自分の中には心に迫るモノがないなぁ」なんて冷めた気分でスクリーンを見ていた訳ですが・・・

この映画は西崎達がステルスに辿り着いてからグッといい感じになりますね。
最初の内は「まあ都合良く爆発数秒前辺りで起爆装置止めて大団円で平和ボケ♪平和ボケ〜って事ネ」と、冷え冷え状態で見ていたんですが(苦笑)、そんな冷えた予想を裏切る「あらら?」というちょっと驚きの展開。
もし本当にこんな出来事が起こったとしたら、確かに起爆装置を作動させただけで某国の工作員の皆さんが全員素直に撤収するなんて考えられないもんね。
当たり前っちゃー当たり前な展開なんだけど、「所詮邦画のレベルで」ここまで作り込んで来るとは思ってなかった。

それに付随して、いよいよ感動のフィナーレに向けて邦画お得意の「怒涛の泣かせシーン」に突入して行くんですが、この泣かせの展開は実に上手いと思いましたよ。せっかくお綺麗な竹内結子サンをヒロインに据えているというのに、敢えて彼女との恋愛パターンは切り捨てて「親子愛」で観客を泣かせるというヒネリ技を持って来た。
コレが竹内嬢とのウフン♪な恋愛ネタを持って来たら、多分観客の半分は白けていただろうと思う。でも最後の最後に色気なしの親子ヒューマンにしたもんだから・・・観客あちこち号泣しまくりじゃないですか♪

そんな訳で、途中までは結構冷えていたぴよですが、見終わった後の満足感はかなり高かったですね。
途中がダメでも、あちこちツッコミまくりの穴だらけの展開でも(をい)、正に「終わり良ければ全て良し」の典型。
少なくとも「海猿」よりは絶対に本作の方が泣ける。海猿のプロポーズシーンに心が冷え切った方、是非本作を!(笑)








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