監督:鈴木雅之 出演:木村拓哉 松たか子 松本幸四郎、他 オススメ度:☆☆+
【あらすじ】 東京地検城西支部に6年振りに戻ってきた久利生公平は、同僚の芝山が起訴した裁判を担当する事になった。容疑者は取調べ時には全面的に容疑を認めていたものの、初公判でいきなり容疑を全面否認して無罪を主張。しかも相手弁護士は刑事裁判無罪獲得率1位を誇る蒲生一臣だった。蒲生がこの簡単に終わるハズだった事件の弁護をする裏に、この容疑者が花岡代議士の汚職事件のキーマンだからだと知らされて愕然とする久利生達城西支部の面々だったが・・・
【感想】 フジTV系大ヒットドラマ「HERO」の映画化・・・って、説明するまでもないですよね。 ぴよは普段TVの連続ドラマって全く見ないのですが、この「HERO」は第一話から全て見ていました。市井の皆様と同じく思いっきりこのドラマにハマったクチです。 そして「お前、いい歳して恥ずかしいと思わねーか?」とツッコミが入るのは百も承知ですが、何だかんだでキムタク大好きのミーハー野郎です・・・ごめんね、こんなババアが「キムタクってカッコイイ♪」なんてはしゃいじゃって(^-^;
そんな訳で、当然ですが期待値MAXの鑑賞だったんですが・・・
もうこんな書き方したら「お前、何吠えるつもりなんだよ」と、またしてもツッコミが入るんでしょうが(苦笑) 正直言って、かなりガッカリしました。いや、勿論映画自体は面白かったですよ!TVドラマからのファンを十二分に満足させてくれる「お約束ネタ」はきちんと盛り込んでくれていますし、当然だけどキムタクのカッコ良さは半端じゃーない。 脇を固めるキャラの面々も磐石&芸達者揃いで文句垂れる筋合いなんて毛一本程もありません。ええ!
でもね・・・本作、どうして「映画」として金取って公開したんでしょう? 何度でも言いますがとても面白いですよ!でもね、正直言うけど「2時間特番TVドラマ」で充分でしょ?コレは(^-^;
韓国ロケをかなり強引に入れた事で、予算的に「映画」として公開しないと割に合わないという事でしょうか? それにしても、韓国ロケのシーンなんて特に話の筋に絡む程のエピソードでもないし、映画館の大刷りポスターには顔出しで堂々と「イ・ビョンホン様」がクレジットされていますが、はっきり言うけどイ・ビョンホンの登場シーンなんて、予告編で9割は見せちゃってると言ったって間違いじゃないくらい少ないじゃないですか(苦笑)
花岡代議士を証人尋問するシーンが本作の最大のクライマックスなんですが、本件の事件内容を延々と久利生が思い入れたっぷりに語るシーンが間違いなく「ココ、みんな感動してね!泣いちゃって全然構わないから!」という、フジTVドラマお得意のテクなんでしょうが・・・ぴよはちょっと白けましたね。
敏腕弁護士の蒲生が「異議あり!本件の事件内容をココで今更説明する必要性を感じず、意図的に公判を引き伸ばすだけの時間稼ぎにしか感じられません!」くらい言うシーンが挿入されても良かったのに。 ってか、普通あのシーンで花岡お抱え弁護士の蒲生が何も言わずに検事に言わせたい放題って在り得ないでしょ。 せっかく大ヒットTVドラマを映画化する、しかも弁護士は重鎮・松本幸四郎さんが熱演している、そしてTVドラマ版では余り力を入れて見せなかった「裁判シーン」がメインの内容なんですから、もう少しだけリアリティを出してもらいたかった。
TVの2時間特番ドラマなら、本作は大絶賛出来ます。 でも金取って映画館で公開するなら、ドラマの延長だけではない「何か」が欲しいと思うのはぴよのワガママでしょうか? 期待し過ぎたのがいけなかったのか、それとも本当に本作は駄作(コラ)の域なのかは判りませんが・・・
まあ、TVドラマファンなら絶対に楽しめますから! 本作は「映画」だと思わずに「有料2時間TVドラマ」だと思って、割り切って思い存分楽しんで下さい!(^-^;
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