監督:チャン・イーバイ 出演:本木雅弘 ヴィッキー・チャオ 西田尚美、他 オススメ度:☆☆−
【あらすじ】 カリスマ・ヘアメイクアーティストの水島は、仕事で上海を訪れた。仕事が終わった水島は着の身着のままでフラリと仕事場から散歩に出たが、いつの間にか迷子になってしまう。女性ドライバー・リンシーが運転するタクシーに接触されて気を失った水島は、リンシーのタクシーに乗り、夜の上海へと走り出す。言葉の全く通じない水島とリンシーだったが、それぞれに恋愛の悩みを抱える2人は触れ合う内に次第に心が癒されて行き・・・
【感想】 講談社刊の同名タイトルコミック?(未確認)の映画化。原作者は綾瀬 悠氏だと思います。(未確認) 日中合作の作品で、監督・脚本・撮影スタッフの殆どは中国人。出演している役者の多くは日本人。要するに日本が映画資金の多くを出して中国で撮影している、と考えればいいのか?(^-^;
舞台は今アジアで最も元気がいいと言われる商業都市・上海。 この地に仕事でやって来た日本人が、現地のお嬢さんとひょんな事から出会って・・・というロマンティック・ラブストーリーなんだろうと推察、って映画見ておいて「推察」もクソも(^-^; まあ一応公式サイトやチラシ等には「旅恋」なんて、それらしいロマンティックなコピーも付いてますしネ♪
うーん。コレはー・・・かなり微妙な作品だなぁ、と。←またいきなり結論攻撃
正直言って「ラブストーリー」と言う程の話じゃないんですよね。 勿論映画中には沢山の「恋愛」が登場するのですが、普通「旅恋」なんてキャッチコピーを見ると、ほとんどの人が日本人男性と中国人女性が旅先で出会って恋に落ちる、と想像するじゃないですか。 本作は「旅先での恋」ではなくて、「旅先で出会った人達それぞれの恋の行方」という、「変則オムニバス群像劇」と言った方がしっくり来るような気がします。
で、何が「コレはかなり微妙〜」なのかと言うとですネ、 一番大きな要因は本作のどのキャラクターにも全く一片のカケラも感情移入が出来なかったという事ですね。だからスクリーンを見ながら「ふーん」ってな感じで単なる傍観者・その1以上でも以下でもない状態。コレってかなりお寒い状況だと思うのはぴよだけなのか?(苦笑)
何しろね、セリフ回しや様子(特に日本人キャラ)が絶対に「在り得ない」レベルなんですよ。 「こんな言い方する日本人、いる訳ねーだろっ!」ってツッコミまくりですわ。どうやら本作は脚本も監督さんが書いていらっしゃるようなので、要するに「中国人視点(思い込み?)の日本人の様子」なんでしょうねぇ。イマドキ本当にこんな言い回しの日本人はいませんからねっ!?<監督さん ちなみに一番ドン引きだったのは、水島の彼女がストーカー?にキスされそうになった時の様子。ありゃーねーわ(笑)
キャラの掘り下げも何だかなぁ?な感じで、特に気になったのはまたしても水島の彼女とストーカー君の関係。 この2人って何が何だかさっぱり訳が判らなくて、見ていてイライラするんですよ。そもそも彼女とストーカー君はどういう関係でどこで知り合ってどうして彼女はストーキングされてるのか?何の説明もありません。 コレが本筋には全く絡まないアシスタントの恋愛話のエピソードなら許せますが、本作で彼女の存在というのはかなり重要な役割を果たしているハズなんですよ。少なくとも「悩める主人公の彼女@悩みの対象物」なんですから。 その重要キャラが訳の判らないキャラやってたんじゃーお話にならないじゃないですか(苦笑)
しかも、本作は「ロマンティック・ラブストーリー」と銘打ってる割に、ラストの展開が微妙に変則技を使っている。 あの・・・この手のロマ物のラストに、誰も「え?」なんて展開は期待してませんよ。普通に全てが丸く収まっちゃっても誰も文句言わないし、むしろ大団円じゃないと観客は納得しないでしょ。 どーしてこの監督さんはことごとく何もかもハズして来るかなぁ?グッと観客の心を掴まなきゃいけない場面では散々放置プレイしていたのに、誰もが「よしよし、ここは思いっきりロマンティックに2人は抱き合って復活〜!なのね♪」と思ってた場面で観客の予想を裏切りまくってスカ食らわしてくれるってーのは何なんだ?(苦笑)
まあある意味「最強のB級」なんですが・・・正直言って「グダグダのズブズブ」 モッくんが好きなだけに、久々の映画出演がコレってのはちょっぴり悲しかったですねぇ(溜息)
|