2007年07月08日(日) |
カジノ・ロワイヤル/007(1967年製作) |
監督:ジョン・ヒューストン、ケン・ヒューズ、ロバート・パリッシュ、ジョセフ・マクグラス、ヴァル・ゲスト 出演:デヴィッド・ニーヴン ピーター・セラーズ デボラ・カー、他 オススメ度:☆☆+
【あらすじ】 既に引退し、豪邸で悠々自適の生活をするジェームズ・ボンド卿の元へ英国情報部のM、CIA、KGB、仏情報部の面々が揃って現れた。最近世界中の諜報部員の殺害・行方不明事件が頻発し、ボンドに一線に戻って欲しいという要請の為だ。要請を断ったボンドだがその途端自宅屋敷が爆破され、Mが巻き込まれ死んでしまう。Mに代わって情報部トップに就任したボンドは、大量の「ジェームズ・ボンド」の影武者を養成して謎の組織を追う。
【感想】 以前「007/カジノ・ロワイヤル」を鑑賞した際、実は1967年に同タイトルのパロディ作品が製作されてるらしく、コチラにも興味があるな・・・と書いたのですが、そしたら友達が1967年版のDVDを買って持って来てくれました! 素晴らしい!持つべきものはモノズキの友達!!←コラ(^-^;
パロディバカ映画なんだけど、出演している役者が恐ろしい程豪華! 上記の「出演」に書いた俳優だって、映画好きさんなら知らない人はいないでしょうが、他にもオーソン・ウェルズやウィリアム・ホールデン、それからウディ・アレン等という、この中の1人でも名前がクレジットしてあれば人気映画になるであろう事は間違いなし!の名優達が大挙して出演してます。もう役者が登場するだけでお腹いっぱい♪
しかも本作、40年も前に制作された映画だというのに、全く古さを感じさせない。 それからこんなバカ映画なのに(をい)、これまた恐ろしい程金が掛かっているであろう事は映像からよーく判る。 やたら爆破シーンが多いんだけど、40年前にこれだけ爆薬大盤振る舞いしていて更に爆破シーンの絵がカッコイイ。部屋の内部のセットやロケ地、衣装等も凝りに凝っててとにかくスゴイんです!!
映画冒頭のテーマソングから劇中挿入曲などが、全てどこかで聞いた事のある聞き馴染みのあるメロディ、しかもホームコメディやTVショッピング、奥様情報番組みたいなぬるーい番組でよく使われているメロディばかりなので「何か音楽がホームドラマっぽくてマヌケだよねぇ」なんて見ながら話していたのですが、何とこれらの楽曲は全て本作がオリジナルで、よくBGMとして聞き及んでいたメロディは本作の曲を拝借していたという事だったらしい。 知らなかったからとはいえ、これは自分がマヌケ過ぎた・・・いや、そう考えると40年経った今も現役で普通に使用されているという事ですから、どれだけ本作の楽曲のクオリティが高かったのか、というのが証明されたという事でしょうね。
そんな訳で、とにかく超豪華なんですが・・・映画自体はグダグダです(笑) どーでもいいようなエピソードやシーンが話の筋をぶった切って、ちっとも先に進まない。てか本筋がどうだったのか判らなくなくなってしまうくらいどーでもいいシーンが多過ぎる。 しかもコレが大して面白くないと来てるから、正にグダグダのズブズブ。(^-^;
でも往年の名優達がこんな下らない事を大真面目にやってる・・・と思うと、それだけで何だか楽しい気分になる。 デボラ・カーなんて、本当にこんな事やっちゃっていいのー?って感じだし、若かりしピータ・セラーズはクルーゾー警部もいいけれど本作もハマっていたと思いますよ。彼がヴェスパーを訪ねるシーンで金魚の入った水槽越しにゆっくりと歩いていくというカットがあるのですが、このシーンはとても雰囲気が良くてぴよは好きです♪
でもウディ・アレンだなぁ! この人が出てきてちょこまか動いてるだけで笑えるんです。最初の登場シーンで銃殺を免れようと「妊娠してるんです!」なんて叫ぶトコロなんて、見ててコーヒー吹きましたよ(笑)
肝心のカジノシーンの印象がすんごい薄くて「どーなんだかなぁ」と思うんだけど、ラストの乱闘シーンのどたばたっぷりには呆れるの通り越してもう笑っちゃうしかありませんでした。 アシカがいたり「ジェロニモー!」とか言いながらインディアンが乱闘して来た辺りでマジで吹いた。もうダメ過ぎてグダグダ過ぎて、余りに下らないと笑っちゃうしかない!みたいな「どうしようもない感」が逆に持ち味になっちゃってます。
決してオススメはしませんが、コレはコレで「歴史に残る豪華なバカ映画」として確固たる地位を築いていると思います。 本当にダメダメ映画なんだけど、何故か憎めない・・・「バカな子程可愛い」という感じですか(苦笑)
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