監督:デビッド・フィンチャー 出演:ジェイク・ギレンホール マーク・ラファロ ロバート・ダウニー・Jr、他 オススメ度:☆☆☆☆−
【あらすじ】 1969年、ドライブ中のカップルが何者かに殺害された。事件から1ヶ月後、新聞社に犯人とおぼしき人物から犯行声明と暗号文が送られてくる。犯人は自らを「ゾディアック」と名乗り、殺人を犯してはマスコミに犯行声明を送りつけるようになる。ゾディアックの真実に触れたい新聞記者のエイブリーや風刺漫画家のグレイスミスは、必死にゾディアックを追うのだが・・・
【感想】 アメリカで実際に起こった未解決連続殺人事件「ゾディアック事件」を題材に映画化。 既にこの事件を元ネタに作られた映画もありますよね。「ダーティーハリー」なんて有名です。 監督は「セブン」「ファイトクラブ」等のメガホンを取ったデビット・フィンチャー氏。でも個人的にはジェイク君の情けない垂れ目が結構お気に入りなので、ジェイク君目当てで鑑賞だーい♪
映画は事件自体のサスペンスに迫るという一面もあるものの、その事件を紐解いて行く新聞記者、風刺漫画化、事件担当の刑事達がゾディアックにある意味「魅了」され、そして事件とゾディアックの真実に触れたくてどんどんのめり込んで行き、そして人生を狂わされてしまう・・・という人間ドラマ部分にスポットを当てています。
一応主人公はジェイク君演じる風刺漫画化のグレイスミス。 でも彼の一人称視点ではなく、彼の様子を第三者視点で見せる事を中心に、この事件を時系列順に追っていくという見せ方になっています。まあよくある作りと言えばそうかな?
個人的に、こういうネタって大好き! 昔「FBI心理分析官」って本が流行ったでしょ?あのシリーズとか大好きだったんですよぅ〜。今でも本持ってるヨ♪ 不可解な謎が多い実在する連続殺人事件、しかも結局今も未解決とくりゃー「ミステリー・サスペンス好き」にはたまらないご馳走じゃーありませんか!(笑)
ところで本作、上映時間が2時間半超。 長い。長過ぎる・・・事件を時系列に、ものすごーく事細かに実際に遭った出来事を淡々と見せていくのですが、似たり寄ったりの犯行声明文が届けられたり、特に捜査が進展していないんだけどちょっと事件と関係があるかな?程度のエピソードが起こる度に、ご丁寧にちょこちょこと細か〜く見せてくれるんですよ。 ・・・コレね、誰かが上手く編集すればあと30分くらいは上映時間短縮出来るかも?(^-^;
まあ好意的に受け取れば(個人的にはすっげー好きなネタですし)どんな些細な情報も漏らさず観客に提示する事で、よりこの事件に関わった人達がどれだけのめり込んで行ったのか・・・をよりリアルに感じさせてくれるという効果は充分に得られるとは思うものの、結局未解決の事件なだけにどのネタもインパクトに多少欠けるきらいはある。
映画では主人公のグレイスミスが「ある容疑者」を犯人ではないか?と断定していますが、それも周囲の状況証拠から条件立てて「コレが出来る可能性がある人はこの人しかいない」という消去法で犯人を特定しているに過ぎず、もし真犯人が膨大な人数の容疑者リストに鼻から漏れていればお話にならない、という訳で。 所詮未解決事件を映画化しているので、どんなにグレイスミスが熱弁を奮って犯人を断定しても、見ていて空しい〜
でも映画中では色々と面白い考察が飛び出して来て、当時の関係者達の迷走振りが偲ばれて興味深いです。 例えば「犯人は水に関係した場所を選ぶ?」「犯人はゲイ?」「もしかして複数犯?」等々・・・それからクライマックスである人物の家に訪問するくだりなんて、なかなかスリリングで見ていてドキドキしましたヨ♪
個人的にはかーなーりー楽しめたのですが、基本的にタラタラと時系列に事件の背景を流してるだけって感じなので、この手のジャンルが余りお好きでない方には退屈で苦痛な2時間半をご提供〜♪という所でしょうか?(苦笑)
少なくともデートムービーには全く不向きですので、この手のジャンルがお好きな方同士・または1人で見に行ってネ!
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