監督:クリストファー・ノーラン 出演:ヒュー・ジャックマン クリスチャン・ベール マイケル・ケイン、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 19世紀末ロンドン、若き奇術師アンジャーとボーデンは互いに尊敬しつつ同じ師の元でアシスタントをしていた。ある日水槽脱出の奇術中、助手でアンジャーの妻ジュリアが脱出失敗して溺死してしまう。縄を結んだのはボーデンだったが、彼は禁じられた結び方をしたのではないかと疑うアンジャーに「どう結んだか覚えていない」とシラを切る。アンジャーはボーデンへの復讐を誓い、またボーデンもアンジャーを敵対視するようになる。
【感想】 「メメント」のクリストファー・ノーラン監督最新作。 英国作家クリストファー・プリースト氏著の小説「奇術師(邦題)」を映画化したものだそーです。 世間では大変評価の高い「メメント」ですが、以前見た時あんまり好みの作品ではなかったものの、予告編を見ているとどうやらX-MENとバットマンの対決が見られると判ったので期待値は非常〜に高いです♪
奇術対決なんだと思ったら、全然違った。←いきなり出鼻をくじかれる(苦笑) 映画冒頭でいきなりぴよ大好き♪ヒュー・ジャックマン@サル顔が殺されちゃって愕然・・・どうやらヒュー演じるアンジャーと敵対していた奇術師ボーデンが殺したらしい?という事で裁判が始まり、そこから2人の過去に遡ってどうしてこういう状況になったかを見せるという手法なんですが。
この映画、冒頭に例の如く「結末は絶対に他人に話すな」という注意書きがあったので感想書き難い(^-^;
まあでもね、結末のオチ自体は誰でも簡単に想像が付くんですよ。で、想像したトーリの展開だった。 それにしても判り難いって言うのか、もう少しネタをシンプルにしてもいいんじゃないかと思うんですがね。どうせ誰でも簡単に想像付くオチなんだから、こんなに沢山伏線を用意しなくったっていいだろうと思うんですよ。
勿論映画の見ドコロは話の本筋のどんでんネタなんですが、本作はそこに到るプロセスや登場人物の背景等、もう本当に溜息が出る程沢山の秘密が散りばめられていて、しかもその散りばめられた秘密のほとんどが何の種明かしもしない。 でも実は映画の冒頭から中盤までのシーンでどんな些細なセリフも聞き逃さず・見逃さず、きちんと記憶していた人だけが、映画を見終わった後によくよく思い起こしてみると「ああ、そーいう事か!」と気付くという作り。 だからポップコーンとビール片手に漫然と映画見てた人なんて、映画が終わってから「アソコの辻褄が合わない」「ここの説明は杜撰すぎて判らない」のオンパレードになってしまうという・・・
よっぽど映画が好きで超気合い入れて見ている人、もしくは原作既読の方なら判るんでしょうが、ここまで手が込み過ぎていると映画見ていて疲れちゃって仕方がない(苦笑) と言うか、正直言うと映画見ていて「この人が実はこうだったってのは想像付いたけど、何の説明もなくいきなりこうなんですよーと明かされても興ざめなんですがねぇ(溜息)」と思ってたんですよね。 んで映画のネタばらしサイトを読んでようやく「あ、そっか!そんなシーンあったわー」って納得したという次第で(^-^;
小説なら気になった時にいつでも前のページに戻って読み直しが利くけど、映画はそういう訳にはいかない。 なのに、ここまで些細過ぎる伏線をチラリと見せただけで何もかも理解しろというのはちょっと不親切過ぎませんか?
きっと物凄い映画通な方や、本作の小ネタがよく理解出来なかったから判るまで何度も劇場に見に行くぞ!なんて考えてくれるコアファンなら本作は珠玉の一作になるんでしょうが、ちょっと映画が好き♪程度の普通の方には余りにも判り難い作りですよ。監督のこだわりを感じるというよりも「意地悪過ぎるわ、アンタ」と言いたくなる(苦笑)
でも、確かにネタばらしサイトを見ないで自力で「あ、コレは映画中盤のあのシーンが伏線か!」と気付くと、なるほどムフフな優越感に浸れるので楽しいっちゃー楽しいし、それにやっぱり・・・キャスティングがいいですよ。 演技派の役者揃えてますし映像も非常に手が込んでいて、正に「映画館で鑑賞するに相応しい」とは思います。
それにしても・・・これだけキャストにBIG NAME揃えてるのに、観客の質を選び過ぎですよ、コレは! ぴよは決して「つまらん」とは思わなかったけど「手ぇ込み過ぎだってば(涙)」とは思いましたね。
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