2007年05月26日(土) |
パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド |
監督:ゴア・ヴァービンスキー 出演:ジョニー・デップ オーランド・ブルーム キーラ・ナイトレイ、他 オススメ度:☆☆+
【あらすじ】 世界征服を目論む東インド会社のベケット卿は、デイヴィ・ジョーンズの心臓を手に入れて、デイヴィと彼の船を操り次々と海賊達を葬り去っていた。海賊達が生き残るには「伝説の海賊」9人を招集し、かつて魂を人間の体に封じ込めたカリプソを再び開放させてデイヴィ卿と決戦するしか手はない。ところがその9人の海賊の1人ジャック・スパロウはデイヴィに捕らえられて海の墓場に連れ去られている。ウィル達はキャプテン・バルボッサと手を組み、ジャック救出に向かうのだが・・・
【感想】 全世界同時公開、世界中で話題沸騰の「パイレーツ・オブ・カリビアン」完結編! もう説明する事などあるはずもない。ジャック・スパロウ祭りだ!ジョニー、最後だから飛ばしちゃってくれぇ〜♪
・・・と、期待する人が非常に多いはず。 勿論ジョニー大好き♪ぴよだって期待値MAXの鑑賞だったのですがー・・・どーしてこんな完結編なのぉ?(涙) これははっきり言って頂けないですよ。多分世界中からブーイング出まくりの予感です。えぇ。
1番の問題は「どうしてジャック・スパロウを話の中心に据えなかったのか?」 このシリーズが人気爆発したのは、兎にも角にもジャック・スパロウの存在だった。これはジョニーファンのぴよが贔屓目に見てるんじゃなくて、誰もがそう思ってるはず。 それなのに、完結編にして肝心のジャックの存在感が余りにも薄過ぎる。奇天烈でお茶目なキャラなのは相変わらずで、確かに何とかしてジャックを魅力的に見せようという努力もしているようですが、ウィル&エリザベスのネタが本筋のウェイトを大きく占め、それによってジャックの存在意義は横に押しやられてしまった感は否めなかったと思う。
それからジャック登場までのエピソードが長い割りに非常に判り難い。 更に言えば、色んなキャラがそれぞれの思惑で仲間を裏切るんだけど、誰が誰を裏切って、裏切る事でどういう特典が得られる等のカラクリが判り難くく、更に裏切りと裏切りが重なる事で交錯したそれぞれの思惑の駆け引きも判り難くなってしまっている。結局誰が何を成したかったのか?どういう目的だったのか?が理解し難い。 勿論2作目の内容をしっかり覚えている人なら最終的には判るんですが・・・それにしても判り難い作りですよ。
それから散々引っ張ったカリプソの復活ネタ、これが全く魅力がない&説得力がない。 かなりの時間を割いて「伝説の海賊9人の評議会」シーンを見せているんだけど、そのくせ肝心のカリプソの魂を人間の体から開放してやったにも関わらず、ただ大渦巻きが出来ただけでまるで復活させた意味を成していないのは痛過ぎる。
はっきり言って・・・脚本がクソですな。(きっぱり) 前2作、と言うよりも前作からの続編にして3部作の完結編なので、提示した様々なネタを収束させなければいけないのは百も承知しているけど、それにしてもどのネタも見せ方が雑で判り難く、しかもオチは小粒でインパクトに欠ける。しかも肝心のジャック・スパロウが単なる脇役になってしまった為に見ドコロにも欠ける。
誰もが超大作「娯楽」映画だという認識で見ているのに、どうしてこんな単なる辻褄合わせみたいな凡庸な作りにしてしまったのか?理解に苦しみます。 確かに映像はスゴイですよ。戦闘シーンも派手に見せて「もうええっちゅーねん」くらいにしつこくやってくれてお腹一杯でどうでもいいってくらいなんですが、長々と戦闘シーンを流してるくらいなら、もう少し脚本練って誰もが「スッキリしたぁ♪」と思える明瞭簡潔にして納得出来るオチ作りに心を砕いて欲しかった。
そんな訳で、本作が完結編だというのは本当に残念至極としか言い様がない。 上記の「オススメ度」は映像技術とお猿のジャックが可愛かった、大好き♪ジョニーが見られたという点だけで付けさせてもらいましたが、もし好きな役者が出てなければ「散々期待させてコレかよ!ふざけんなー!」と発狂寸前ですよ。
今年のラジー(ラズベリー賞)ノミニー決定か?・・・受賞したらジョニーに会場でスピーチしてもらいたいワ♪(コラ)
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