監督:ビル・コンドン 出演:ビヨンセ・ノウルズ ジェイミー・フォックス エディー・マーフィ、他 オススメ度:☆☆☆☆−
【あらすじ】 1962年、アメリカ・デトロイト。この街でスターを目指して日夜オーディションを受けるエフィー、ローレル、ディーナのコーラストリオはある日カーティスという男に声を掛けられて、デトロイトで人気の黒人スター「ジミー・アーリー」のバックコーラスを務める事になった。3人の才能を見抜いたカーティスがプロデューサーとなり「ザ・ドリームズ」としてデビュー。次々とヒットを飛ばし一流アーティストの仲間入りをするのだが・・・
【感想】 今年のアカデミー賞レース独走の呼び声も高い?話題の一作。 ダイアナ・ロス&シュープリームスの実話を元に発表されたブロードウェイミュージカル「ドリームガールズ」を映画化したというのは皆さんご存知でしょう。映画化に当たり、脇を支える製作陣もミュージカル畑では知らない人はいない!というビッグネームがズラズラと名を連ねています。
デトロイトで埋もれていたコーラストリオの少女達が「ザ・ドリームズ」となってBIGになり解散するまでの軌跡と、彼女達が生き抜いた60〜70年代のアメリカ白人社会で黒人アーティストが花開くまでの苦労、栄枯盛衰、人間ドラマ等を豪華絢爛な衣装と音楽で見せるミュージカル・・・実はミュージカル、ちょっと苦手ですよー(^-^;
セリフを歌で唄われちゃうとどーも乗れないと常々思ってたんですが、世間でも話題になっていますけどエフィーを演じた新人のジェニファー・ハドソン嬢、彼女は本当に恐ろしい程のオーラをビンビン発してましたね。 「歌に魂が宿る」というのを、もしかしたら生まれて初めて体感したかもしれません。彼女がドリームズをクビになり、それでもカーティスに女性として捨てないで!と唄いながら切々と語るくだりには涙がこぼれそうになりましたよ。 ・・・でも、カーティスが退場した後は1コーラス程度に短くした方が良かったかも?ちょっと長過ぎたかな。
そんな訳でエフィーばっかり目立っちゃって肝心のディーナは?って感じなんですが、映画序盤はエフィーがリードボーカルなので全く目立たないディーナ演じるビヨンセ嬢、メジャーデビューを果たしてからは本来のカリスマオーラビンビン☆ ってか、この子本当に可愛い!実はビヨンセ嬢には全く興味がないのですが、あの時代のメイクや髪型・衣装がハマり過ぎてて怖いくらい。しかもすっごく洗練されててオシャレ♪
それからちょっと忘れられた感のあったエディー・マーフィ、ちょっと彼はいいですよー! ジェイミーの方が出番多いし、演技は折り紙つきだから客の視線の大半はジェイミーに行くだろうけど、本作のエディーの演技は本当に良かったと思いますよ。かつてエディーファンだったぴよにとっては、本作で彼の完全復活を目にする事が出来て本当に嬉しく思いましたね。
豪華なエンターテイメントショーを見せてもらえるので満足感はあるのですが、正直言って話が進んで来てから後半の展開は失速気味の感は否めません。エフィーが退場してからの展開は少し冗長過ぎる気がしました。 「これじゃービヨンセのプロモ映画じゃねーか」と思う人も多いんじゃないかと危惧しますね。 でもラストのライブシーンはジーンと来ましたよ。事実もこの映画のようだったらどんなに救われたか・・・
エンターテイメントとしては超一流でしょう。こういう作品はハリウッドだから作れる、正に真骨頂ですよ。 是非音響のいい大画面スクリーンで楽しんで欲しい「ハリウッド・ミュージカル映画」だと思いましたね。
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