ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
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【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2007年01月25日(木) 墨攻

監督:ジェイコブ・チャン
出演:アンディ・ラウ
    アン・ソンギ
    ワン・チーウェン、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
紀元前370年頃の中国。趙と燕の国境にあった梁城は危機に瀕していた。燕に侵攻しようという趙が、手始めに梁城を陥落させるべく軍隊を差し向けていたのだ。趙の10万の軍隊に対し梁城の住人はわずか4千人。いよいよ降伏かという所に頼みの綱の「墨家」よりたった1人「革離」がやって来た。10万の軍勢を相手に革離1人が立ち向かうのだが・・・


【感想】
小学館ビッグコミックで連載され、アジアでも高い評価を受けている同名タイトルコミックの映画化。
これを日・中・香港・韓の3カ国4地域が寄り集まって製作したそうだ。ここ数年日本+中韓の合作映画が多く作られるようになっていると思うのは錯覚ではあるまい。ちなみに原作のコミック(小説もあるそうだ)は小説と併せて未読。

正直言って、予告編見た段階では「映像は壮大っぽいけどダメ臭いなぁ。コレは」と思っていたのですが、予想以上に良く出来た作品だったな、という感じがしましたね。
ま、ぴよはアンディ・ラウが好きなのでかなり贔屓目に見てるかもしれません。アンディ・ラウも随分お歳をお召しになられましたよね・・・でも歳は取っても尚ステキ!ホントにカッコイイわぁ〜♪

「墨家」というのは歴史上実在した思想集団だったそうで(恥ずかしながら知りませんでした)、墨家の10の教えの中でも特に特徴的な2つの教え「兼愛」と「非攻」を映画中では取り上げています。
ちなみに「兼愛」とは「自分を愛するように他者も愛せよ」という事、「非攻」とは「侵略・併合は人類の罪。侵略戦争の否定」を意味しているそうです。

役者の演技もなかなかいいし(でもヒロインのあの甲高い声は何とかならんだろうか?)展開もテンポが良くてダレないし映像もなかなかよく出来てる。音楽も映像にマッチしていて壮大な感じ♪

しかーし!←また難癖攻撃か?あぁ?
中韓の方には墨家の思想と歴史というのは折込済みの常識なんですか?それとも知らなかったぴよが問題外なのか?
映画中で「墨家」の歴史背景・思想背景がほとんど何も語られずにいきなり革離が登場して、あれよあれよと言う間に梁城の指揮官に納まって次々と攻防戦を繰り広げて行ってしまうので、肝心の「墨家の思想」部分にまるで説得力がないと言うのか、正直言って「よく判らない」と言うのか。作品の核が「墨家の思想」に絡んでいるだけに、コレは痛い。

まあそうは言っても、映画見ていて最後までさっぱり判らないという訳ではないから問題はないのかもしれないけど、それにしてももう少し映画冒頭で墨家についての歴史・思想背景を説明してくれない事には、革離の取った作戦がいかに優れているのか、いかに奇抜で卓越した作戦なのかというのが観客に伝わり難いと思う。
そもそもどうして墨家は梁城の援護要請を受け入れなかったのか?という説明も一切ないので、革離が何故親方の決定に不服で単身梁城を守りにやって来たのか?という理由すら判らない。判らない事だらけ(苦笑)

ま、でも・・・戦争の無意味さ、人間の愚行・浅ましさ、因果応報、等の普遍テーマに関しては誰が見ても理解出来るようにきちんと作られていますし、単純に「中国の壮大な歴史戦争映画(反戦モノ)」としてはなかなか良く出来た作品なんじゃないかなー?と思いましたね。
人がジャンジャン死ぬので、映像的に婦女子はちょっと苦手な部類に入るかもしれませんが・・・

でもさー、最近この手の「中韓壮大歴史ドラマ」にちょっと飽きてませんか?<日本の映画ファン
「なかなかいいけど、すっごくいい程でもないかな?」程度の作品では、日本で大ヒットは難しいかもしれませんね(涙)







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