2006年11月23日(木) |
ザ・センチネル 陰謀の星条旗 |
監督:クラーク・ジョンソン 出演:マイケル・ダグラス キーファー・サザーランド キム・ベイシンガー、他 オススメ度:☆☆
【あらすじ】 強固な体制でアメリカ大統領護衛をするシークレット・サービスの中でも、かつてレーガン大統領暗殺を防いだ事で最も優秀だと言われるピートは、ファーストレディのサラと密かに愛し合う関係。ところがピートの同僚が何者かに殺され、ピートお抱えの情報屋から大統領暗殺計画がある事とその暗殺にシークレット・サービスの高官が内通しているという情報が入る。内偵を進める内に、何者かにハメられたピートが容疑者として追われる事になってしまうのだが・・・
【感想】 チュニジアから帰国しました!・・・てな訳で、しばらく機内上映で鑑賞した映画の感想を。
アリタリア航空で関空−ミラノ経由チュニス行きだったので「関空−ミラノ間」で上映していた作品ですが、期待を裏切り機内上映は全て日本で既に公開した作品ばかりでした(涙) でも、たまたま見逃していた作品がいくつか上映してたので、コレはコレでラッキーだったな、と。 で、本作も見ようと思ってる間に公開終了してしまった作品。タダで見てるんだから吹替版でも文句は言うまい。
さて本作について。 まあ良くも悪くも「マイケル・ダグラス」の映画です。キーファー・サザーランドが「24シリーズ」でブレイクしているので、24を見てキーファー・サザーランドファンになった方と抱き合わせで楽しんでもらおうという主旨なのはよーく判ります。
それにしても、141年間ただの1度も裏切り者を出した事がないというのが誇りのシークレット・サービスなのに、いきなりそのトップエージェントがファーストレディと不倫状態になってるってのはどーなんでしょう?(苦笑) いくらマイケル・ダグラスがセレブマダム御用達のお色気オヤジだからって、有り得ない設定でしょ。 しかもファーストレディを食う前は、何と最も信頼し合っていた同僚の妻に手を掛けていた疑いまであるらしい。いくらフェロモンおやじだからって、据え膳全部食らっていてはいけません。
ところで下のムスコのコントロールが全く出来ないこのエロおやじ、仕事はデキるので周囲の信頼は絶大です。 妻を寝取られた同僚に容疑者扱いされているものの、実のところ誰も彼を本気で疑ってはいません。容疑者扱いしてる寝取られ同僚ですら、ピートに面と向かって発砲するのは躊躇します。
だったらそもそも最初に自宅に捜査官がやって来た時に逃げる必要がないじゃないか・・・と思わなくもないのですが、そこで理路整然と説明してしまっては話が終わってしまうので、ここは逃げるしか仕方がない。 一応逃げた言い訳としては「ファーストレディとの不倫関係を隠したい」という事がありますので、結局最後はバレバレでもとりあえずここは逃げた方が面白いゾ!てな具合なんでしょう。
まあそんな感じで、全てが予定調和な話なので特にハラハラする事もない。 適当に楽しめる展開があって、適当にロマンティックシーンがあって、適当に話が収束して行くヒーロー映画です。
・・・そう。ファーストレディを食い散らかしたクセに、何故かピートはヒーローなのです。 当然不倫関係がバレたらクビなのですが、クビになってもやっぱり彼はヒーロー。そして不思議な事に、映画を見ていて観客も彼がヒーローである事を何の疑いもなく受け入れてしまっているのです。これは一体どういう事なのか!?
コレがマイケル・ダグラスの映画なんですねー。 「ダグラス・クオリティ」とでも呼ぶべきなんでしょうか?本当に不思議なんですが、マイケル・ダグラスなら下のムスコにまるで節操がなくてもヒーロー足り得てしまうという、物凄いマジックなのです。 話は凡庸だけど、歳を取ってもムスコは健在!なマイケル・ダグラスを楽しむには事欠かない作品でしょうね(苦笑)
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