2006年10月20日(金) |
虹の女神 Rainbow song |
監督:熊澤尚人 出演:市原隼人 上野樹里 蒼井優、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 大学生の智也とあおいは奇妙な出会い方をした。あおいのバイト仲間をストーカーしていた智也を追い払おうとした彼女だったが、彼の憎めない人柄に惹かれて、映研に所属し自主映画を撮影していたあおいは智也を役者として迎えた。惚れっぽい智也の恋の手助けをするあおいだったが、就職して映画留学をしようか悩んでいたあおいは、久しぶりに智也に会って自分の気持ちに気付き、そして同時にその気持ちが報われない事を知るのだった。
【監督】 萌え系監督・岩井俊二プロデュース+若者から圧倒的支持を得ている(らしい)女流作家・桜井亜美が原案、メガホンを取ったのは「ニライカナイからの手紙」で長編映画デビューをした若手監督・熊澤尚人というコラボレーション作品。
最近ほわーんとした雰囲気の青春恋愛モノって流行りですね。 流行りって言うか、そもそも「ほわーんとした青春恋愛モノ」のブームを作った先駆者の一人が岩井氏なのかも?という気すらするのですが、既に「ほわーん」にも「怒涛の殺戮恋愛(←こんなジャンルあんのか?)」にも全く興味のないぴよは、実は岩井氏の作品が余り好きじゃなかったりするのだ。 岩井作品は異常な程世間の皆さんのツボに入るらしい。でも世間のツボには入ってもぴよのツボには入らない。困った。
だらーんと自主映画撮影の様子や細々したエピソードを見せて行くのですが、取り立てて新しい感じはしない。 上野樹里ちゃんは思いっきり彼女のイメージ通りの役だし、市原隼人君はよく知らない役者だが、いかにも岩井作品に似合いそうな朴訥でセリフ棒読みの「ほんわかまったり君」を演じている。 そもそも市原君は岩井氏の「リリイ・シュシュのすべて」でデビューだそうですね。納得出来ますよ。
あ、この作品は岩井氏がメガホン取ったんじゃなかったっけ・・・忘れてました(苦笑) でもいかにも雰囲気が「岩井テイスト」してますネ。イマドキのほんわか恋愛モノってみんな同じような感じですが。
映画の最後の方であおいが学生時代に撮った自主制作映画を全編流すのですが、コレは本当に大学生が自主制作したような若さと瑞々しさを感じる、なかなか面白い仕上がりになっていました。 コダックフィルムにこだわっているけど、使っているカメラにはフジフィルムしか入らない。だから・・・というウンチクを語るシーンがありますが、実際にこの自主制作映画シーンはそのウンチク通りに撮影されているそうです。色が独特ですよね。 それから相田翔子サンがめっちゃオイシイ役をやってますネ!彼女のキャラには笑わせてもらったわー。正直言って話の筋自体には全く絡まないキャラクターなんだけど、彼女みたいなオンナはいたら怖いし面白い(笑)
そんな訳で「これは世間的に大ウケするタイプなんだろなぁ」と思いつつ、この映画に感動出来ない自分はやっぱり賞味期限切れのオンナなのだろうなぁ〜・・・と溜息を付くしかありませんでした(薄涙) あおいはともかく、智也の心情に全く入り込めなかった。ってかイマドキここまで鈍い男いるのか?うーん。
高校生〜大学生、20代中盤くらいまでの人、もしくはそれくらいの精神状態を保っていられるピュアな方だったら、きっと凄くジーンとしちゃうんじゃないかと思いますよ。要するにババアのぴよには出る幕なんてないよ、と(涙)
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