監督:河崎実 出演:春山幹介 紗綾 田代さやか、他 オススメ度:☆☆+
【あらすじ】 浜に打ち上げられた巨大カニを助けた真一少年は、家に連れ帰ってカニを飼いたいと切望する。飼う事を許してもらった真一はカニに言葉を教え、言葉の話せるようになったカニと深い友情で結ばれたのだ。ところが貧乏だった真一の両親は、カニを売り飛ばそうと計画。その話を聞き付けたカニは都会へ逃げ出したのだが・・・
【感想】 昨日「コアラ課長」にがっくり来たのでよっぽど見るのを止めようか迷ったんだが、レンタル料が勿体無いから見たさ。 同じ監督さんで同じ「奇天烈どうぶつ被り物バカ映画」というコンセプト。もう説明すんのも面倒だな(苦笑)
で、期待値ゼロで見たからなのか?それともよっぽど昨日のコアラがクソだったのか。 意外な事に、本作はかなり面白かったんですよ!ホント! 正直言って上記の「オススメ度」は、昨日のコアラ課長を見てなかったらもっと低かったかも?コチラを先に見てたら相当吠えまくったんじゃないか?って気がしなくもないけど、とりあえずは見た順番が良かったんだろう。
「コアラ」と本作の一番の違いは「カニはカニとして扱っている」という点。 前作のコアラ課長はコアラの着ぐるみが普通にスーツ着たり女抱いたりしてんだもん。そりゃ反則でしょ(笑) いや、「どーしたんだカニー!?」なんてアホみたいな事をド喋ってる段階で、既に本作も「カニ扱い」からは程遠いと言えなくもないんですが、少なくとも周囲も「コイツはカニである」と認識して扱ってるから全然OK。
それにしても、ゴールキーパーになるまでのくだりが長過ぎる。 「お姫様ネタ」等がクライマックスでいい伏線になってたりして、なかなか練れた脚本ではあるものの、ちょっと冗長過ぎるのは否めません。 もっとエピソードをタイトにして、例えばキャバレーとソープネタは1つにまとめて伏線を盛り込めば、もう少しスマートにタイトルに見合ったゴールキーパーネタに繋げられたんじゃないかと思ったんですが。
それからサッカーの試合展開はちょっとなぁ・・・アレはいくら何でもやり過ぎですよ。 バカ映画なんだから何やっても許される、なんて思って欲しくないな。せっかく「有り得ないけど許せる」ギリギリの範囲で展開しているんだから、サッカー試合の反則シーンはもうちょっと考えて欲しかったよなぁ。 例えばカニを襲撃するのは、ハーフタイム中にコッソリやるとかさー。←コレもダメなのはダメなんだが(苦笑)
とは言え、カニの動きや特性を生かしたギャグを盛り込んでいてかなり面白い♪ 竹中直人氏や藤岡弘、氏(←この方「、」が名前の後に付くんですね)が大真面目にやりとりしてるシーンも大笑い! 特に竹中氏が至極真っ当な事を怒鳴ってるのを聞いてると、妙に納得出来て(本当に当たり前の事言ってるんだけど)まともな事を言ってる事がどーしてこんなに面白いんだか訳判んないんだけど、でもやっぱり大笑い。
名の通った役者の演技は申し分ないけど、他の知名度の低い「その他大勢の役者さん」の演技は学芸会クラスですな。 でも「B級バカ映画」としては、本作はかなり真っ当なレベルですよ。ちゃんと笑えますもん。 少なくとも「コアラ」と「カニ」のどちらを見ようか迷ってる方には、ぴよは間違いなく「カニ」を推しますネ。
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