2006年06月13日(火) |
ホワイト・プラネット |
監督:ティエリー・ラゴベール、ティエリー・ピアンタニダ 声の出演:ジャン=ルイ・エティエンヌ(ナレーション) オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 地球上のもう1つの惑星「北極」。マイナス50℃の中で産まれた我が子を命懸けで守るホッキョクグマ、生まれてたったの3週間で親元を離れて大洋に向かうアザラシ、エサと繁殖地を求めて1,000Kmもの旅をするカリブー、氷河期の生き残りジャコウウシの壮絶な縄張り争い・・・氷の大地に息づく命は、めまぐるしく変化を続ける北極で逞しく生きているのだ。
【感想】 ここ数年、大自然に息づく動物ドキュメンタリー物が人気ですね。 ぴよが見ただけでも「WATARIDORI」「ディープ・ブルー」「皇帝ペンギン」と当たりドキュメンタリーが続いていますが、本作もそんな「動物ドキュメンタリー」人気にあやかって登場?
地球温暖化が声高に叫ばれるようになって既にかなり経ちますが、今北極はその存在の危機に晒されているそうです。 北極はヨーロッパ、ユーラシア、北アメリカの3つの大陸を繋ぐ海です。大陸じゃないです。 だからこのままどんどん地球温暖化が進むと、本当に北極は消滅してしまうかもしれないのです。実際、今現在でも毎年北極の氷は薄くなって「氷の大地」の面積はどんどん減っている状態だそうです。 冗談抜きで、このままのペースで北極の氷が溶けて行くと、70年後には北極は完全消滅してしまうそうです。
マズいですよ。 もし北極の氷が全て溶けたら、日本の地図は随分形を変える事になるでしょう。 先日見た「日本沈没」も冗談では済まされなくなります。そしてモルディブ辺りは確実に国自体が消滅するでしょう。
そんな訳で本作ですが(最近前振りが長過ぎるっちゅーの<自分)
とってもマジメで、そして極々フツーでオーソドックスな作りのドキュメンタリーでした。 動物は時として可愛く、時として残酷で、そして時として壮大で神秘的。 北極の大自然を俯瞰する映像も、夏に北極の氷が溶けて行く映像も、ブリザード映像も、とっても迫力がある。 ナレーションもしつこくなく、ドラマ仕立てにした安っぽい作りでもなく、至極マジメでさりげない。
・・・んー。この手のドキュメンタリー、ちょっと見飽きて来たかなぁ?(^-^; 決して悪くないです、ってか相当いいです。でもNHK特集で3夜連続特別企画程度でええんちゃう?くらいの感覚。 撮影クルーの苦労が偲ばれる、すんごい迫力ある映像の数々ですが、正直「見慣れちゃった」んでしょうねぇ(苦笑) 後コレ言うのは禁じ手かもしんないけど、多分相当な望遠で撮影していたんであろう(野生動物相手ですから)、望遠撮影した映像をアップに切り取っているシーンが多いので、多少映像が荒い感じがします。
ラストシーンで「北極の危機」をさりげなく訴えているのですが、むしろこの作品はもっとうーんと臭い演出で、地球温暖化に伴う「北極の危機」をアピールしてもよかったんじゃないか?という気がするんですけどね。 あまりに真面目に作り過ぎて、観客にアピールするポイントが強調されなかったのは痛い気がしますよ。
まあ、でも見て損はないです。 上記の「あらすじ」には書かなかった、北極で生きる様々な動物の生き様を見る事が出来ます♪ 北極に生きる「陸・海・空」の動物と大自然、コレを見るだけでも価値はあるでしょう。夏にオススメの1作です。
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