監督:ダニー・キャノン 出演:クノ・べッカー スティーヴン・ディレイン アンナ・フリエル、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 サンティアゴは家族と共にメキシコから不法入国してロスで働く20歳の青年。昼は庭師として働き、夜も中華料理店で働いて生計を支えている。父親はトラックを買ってサンディアゴと共に庭師として独立する事を望んでいたが、地元サッカーチームのエースであるサンディアゴは、プロになる事に憧れて密かに貯金していた。ある日彼のプレイを見かけた「ニューカッスル・ユナイテッド」の元スカウトマンから「ロンドンにプロテストを受けに来い」と熱心に誘われるのだが・・・
【感想】 いよいよワールドカップ開催ですね!ってんで、ドンピシャ時期モノ「サッカー映画」 本作は3部作の1作目だそーで、FIFAとレアル・マドリード、それからプレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッドがタッグを組んで映画に全面協力。サッカーファンならずも何だかワクワクするぢゃーないですか♪
まず1作目の本作は、メキシコからアメリカに不法移民して働くサッカー青年のサンディアゴが、スカウトされて紆余曲折の末に単身イギリスに渡り、名門ニューカッスル・ユナイテッドで頭角を現すまでを見せている。 ・・・ぶっちゃけこの説明で映画のオチまでぜーんぶ書いちゃってますが(苦笑)、ネタバレだという意識はないっすよ。 だって、どんなアホでも絶対に話の筋が想像付いて、そしてそのまんまの「予定調和なサクセスストーリー」ですもの。
コレがですね、意外な事に「判り切ってる話なのに面白い!」んですよ。 サンディアゴの生い立ちや彼の魅力的で真面目な性格の見せ方も巧みですし、家族の絆、父親との確執、恋愛、チームメイトとの軋轢、友情、スカウトマンとの信頼関係、そしてサッカーに懸ける思い・・・どのネタも過不足なくとても丁寧に描かれているし、退屈する部分もないし、構成もしっかりしていて脚本もよく練れてる。
映画の見ドコロ「サッカーのプレイシーン」も、うまく映像を繋いでかなり臨場感があって好感が持てる。 結果ミエミエなんだけど、思わずゴールが入った瞬間に腰が浮いて「オォーッ!」って声出したくなっちゃう。サンディアゴがボールを持つと、知らず知らずに「行けっ!行けっ!」って心の中で叫びながら、気付くと拳に力が入ってたりする。
エピソードの見せ方も、サッカーシーンの映像の切り取り方も、本当に良く出来てましたよ。 サッカーに特に興味がない人が見てもちゃんと楽しめるように構成されてますし、予定調和だと判っていても、ついホロリとしたり嬉しくってウキウキしたり出来る。 サッカーファンの為にベッカム、ジダン、ラウール等がちょい役で登場する辺りもツボをよく心得てて◎
大人から子供まで、サッカーファンもそうじゃない人も、誰にでも気軽に楽しめて・・・W杯が益々楽しみになる1本!
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