ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2006年04月22日(土) 立喰師列伝

監督:押井守
出演:吉祥寺怪人
    兵藤まこ
    河森正治、他
オススメ度:☆☆+


【あらすじ】
これは「立喰師」と飲食店との戦いの記録だ―――時は戦後の混乱期、東京の片隅にある闇市の立ち喰い蕎麦屋。もうすぐ閉店しようかという微妙な時刻にその男は現れた。「月見・・・蕎麦で。」その男こそ伝説の立喰師「月見の銀二」であった。男は先に卵を丼に入れさせて、出汁をその真上から注がせる。黄色い月の周りに薄く雲が掛かる。「いい景色だ・・・」この言葉こそ、立喰師・銀二が店主に仕掛ける戦いのゴングだったのだ。


【感想】
「攻殻機動隊」「イノセンス」等、世界中のアニメファンを魅了し続ける押井守氏の最新作。
・・・ってか、最近の押井氏の作品って割と苦手かも。なのにどうして見に行ってしまうのか!?<自分
だって、予告編見たら余りにおバカそーだったから、ついうっかり見に行っちゃったんだよぉーん(^-^;

確かに押井氏は「攻殻機動隊」等の凄まじい映像世界を生み出すクリエイターではあるものの、かつては「タイムボカン」シリーズや「うる星やつら」等のコメディ・アニメをずっと手掛けて来た人だというのは有名でしょう。
ぶっちゃけぴよにとって押井氏は「パトレイバー」や「攻殻機動隊」の人と言うよりも、「ヤッターマン」や「うる星」の人だというイメージが今でも強いんです。・・・まあ、そんな世代の人間だと思ってもらえればいいんです(苦笑)

そんな訳で、本作ですが・・・これは絶対に一般ウケしませんよ!(きっぱり)
少なくとも押井氏と同世代or前後の世代以上、少なくとも30歳以上じゃなければかなり厳しいだろうと思いますね。
「イノセンスが好き♪」なんて言ってる中高生が見に来たら、映画が始まって20分以内に熟睡出来る事請け合い(笑)

とにかく安い作りでしてネ。
いい言い方をすれば「写真と3DCGアニメを融合させて、それを敢えて2Dで見せる」という手法を取っている。簡単に言っちゃうと「紙芝居」「パラパラマンガ」みたいな作りですわ。
その「安っぽく作った映像」に、延々畳掛けるように恐ろしい程小難しい熟語をわざと使ってナレーションを入れ続けている訳ですよ。ちなみにナレーションを担当したのはミラクルボイスを持つ「山寺宏一氏」
山寺氏も、よくこの仕事引き受けたよなぁ〜・・・相当辛かっただろうと思いますヨ(笑)

その「学術論文」のような小難しいナレーションなんですが、聞きながら頭の中で平易な言葉に置き換えて咀嚼してみると、実は大した事言ってないんですよ。ってか、むしろアホみたいな事を理論武装&普段余り使用しない難しい表現に置き換えて煙に巻いてるだけ。コレがかなりツボに入っちゃって、ぴよには大ウケでしたねー♪

「イノセンス」を見た時は、その映像世界に圧倒されて目で映像を追う作業に脳みその大部分を使用していたので、あの映像に更に小難しいセリフが被って来ると、セリフの内容まで咀嚼する余裕がなかったんですよ。
結果「話が見えなくて全然面白くない」という感想になってしまった。
ところが本作は映像が安っぽくて(でも実はかなり手の込んだ絵なんですけどネ)、目で映像を追う作業にぴよのスカスカの脳みそのスキルを使わなくていい分、ナレーションのアホな理論武装を咀嚼するのに集中出来た。
結果、イノセンスよりもよっぽど本作の方がぴよには面白かったという訳です。

戦後の混乱期に端を発した「立喰師」 ←エラソーなネーミングですが、要は「食い逃げ野郎」ですよ(笑)
その「立喰師」が時代の流れと共に形態を変え、ファーストフード業界にまで食い込んで行くという姿を綿々と見せる。
映画を見ながら「吉野家はダメだったけどロッテリアはOKだったんだ」とか「ディズニーランドは流石にダメだわな」等とほくそ笑みつつ、犬の受難に苦笑し、スタジオジブリの鈴木氏が「立喰師唯一の被害者」になる姿に涙する(え?)

「イノセンス」の感想にも「究極の自慰作品」と吠えましたが、本作もまあ・・・判る人には判る「超カルト映画」。
ぴよはかなりツボ入りましたが、世間的には黙殺してもらって全然OKです。
熱狂的押井信者以外の方はDVDレンタルになるまで待って充分でしょう(爆)








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