監督:ローレンス・ダンモア 出演:ジョニー・デップ サマンサ・モートン ジョン・マルコヴィッチ、他 オススメ度:☆☆☆−
【あらすじ】 1660年代、王政復古のイギリス・ロンドン。追放されていたロチェスター伯爵が、恩赦によりロンドンに戻って来た。余りに破天荒な生き様と圧倒的なカリスマで、世間への影響力の大きなロチェスターには王も一目置いていた。ある日演劇を見に行ったロチェスターは、会場からブーイングを受けている女優エリザベスに目を付けた。彼女の秘めた才能を見抜いたロチェスターは、彼女の演劇指導を買って出るのだが・・・
【感想】 17世紀に実在した詩人「第二代ロチェスター伯爵」の半生を映画化。 元々は舞台劇だったそうだが、舞台でロチェスターを演じたジョン・マルコヴィッチが映画化の話を持ちかけ、更に自分が演じたロチェスター役には是非ジョニーを!と熱望した事で、本作の豪華キャストが実現したそーだ。 まあそんな訳で・・・ジョニー・デップファンとしては押さえておかなきゃいけない一本でしょ♪
学生時代、世界史が苦手で(日本史も苦手だったけど。苦笑)、更に中世〜近代ヨーロッパ史は特に苦手なぴよが、何の前知識も入れずにただ「ジョニーが主役の映画だぁ♪」ってだけで見に行くってのは・・・余りに無謀だった(涙) 少なくともイングランドのこの時代の歴史背景くらいはおさらいしてから見に行けばよかったなぁ。この時代の歴史に疎いと、ロチェスター伯爵の半生に絡む歴史部分の筋に着いて行くのが苦しい。
更に言えば、ロチェスター伯爵の横顔くらいはどこかでお勉強してから見た方がいいかもしれない。
ロチェスター伯爵は美貌とカリスマを兼ね備えた知識人で、世間への影響度も非常に高かったそうだが、何故か酒と女には目がなくて手当たり次第に好色の限りを尽くし、更にはやたら破廉恥な詩的表現がお好きな上に、王の前で平気で政府批判をするよーな滅茶苦茶なキャラクターだったそーだ。
でもどうしてこんな破天荒な生き方をするようになったんでしょ? 生まれた時から頭イカれちゃってた訳でもないでしょーに(をい)、人生のどこかの地点でトンデモ皮肉屋さんになっちゃったんだろうと思うのですが、彼がどうしてここまで突き抜けちゃったのか?が映画中で説明されていないので、彼の人となりに全く共感が出来なかったんですよ。
ただ、ロチェスター伯爵という人物がとてつもなくセクシーで、すんごいカリスマ性があって、そして知的で破廉恥でどうしようもなく自堕落な人だったんだという事はすごーくよく伝わった。 ってか、ジョニー・デップがハマり過ぎてて怖いくらい!ロチェスターのキャラクターを見ながら「こりゃーいかにもジョニーが進んで演じたがるようなキャラだわな(笑)」と思いましたもん。梅毒が進んでからの鬼気迫る演技なんてスゴイよ!・・・でも映画冒頭〜中盤までのエッチでセクシーなジョニーちゃんの方がお好みだったりするんだけどネ♪
ロチェスター伯爵という人物の破天荒さを、もう少し脚本や演出で見せて欲しかったなぁ〜と思いましたね。 この作品の作りでは、ロチェスター伯爵自身に魅了されたと言うよりも、明らかにジョニーちゃんの魅力と演技力で観客を煙に巻いたという感は否めません。
ジョニー・デップファンとしてはかなり満足度は高いんですが、映画の出来としてはどーだろうなぁ〜(苦笑)
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