2006年02月10日(金) |
マサイ −MASAI |
監督:パスカル・プリッソン 出演:マイナ・マコ パルカシオ・ムンテット パウル・セケナン、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 マサイ族の2人の少年ロモトゥーンとメロノ。裕福なロモトゥーンと貧しい羊飼いのメロノは身分が違うものの、2人は幼馴染みの大親友。ある年干ばつがサバンナを襲った。伝説の獅子ヴィチュアを狩り、そのたてがみを神に捧げると雨が降るという言い伝えが村にあり、ヴィチュア狩りの為に9人の青年が選ばれた。ロモトゥーンとメロノも選ばれたのだが、メロノの父親は働き手のメロノが家を空ける事を大反対。反対を押し切り先に出発したロモトゥーン達の後を追うメロノだったが・・・
【感想】 構想12年、撮影時間2000時間という、途方もない手間ヒマを掛けて撮影された作品。 監督のパスカル・プリッソン氏は、長くアフリカの地でドキュメンタリーを手掛けているそうで、マサイ族の皆さんと熱い信頼関係が出来ているそうです。そんな訳で本物のマサイ族の皆さんにご出演して頂いて「演技」してもらっているという、ドキュメンタリーのように見せてきっちり話の筋があるという「超ドラマ」という映画。
実はアタクシ、「民族モノ」が大好きなんですよ。 マサイ族の皆さんが写っただけで嬉しくて仕方なかったですねぇ♪ あの素晴らしい色彩感覚!ビーズのネックレスやバングルのオシャレな様子ったら!コレ見るだけで価値あるわぁ♪
で、内容なんですが、コレが意外な事に皆さんとっても芸達者。 きっと基本的な大筋部分は脚本らしいモノがあるんだろうけど、その場で語ってるセリフはアドリブなのかも? まるで「本当にあった出来事に、撮影クルーが同行取材させてもらっている」という感じなのですが、ちゃんと筋立てて話が進んでいるトコロを見ると「脚本らしきもの」はあったのだろう、と思われます。
壮大なサバンナ、そして誇り高いマサイの戦士達。 彼らが信じる「伝説」を、スクリーンを通して体現出来る!という素晴らしい作品なのですが・・・
美術・セットは大自然、セリフは多分アドリブ、後は「民族好きの血が勝手に騒ぐ」という観客にお任せな「普通の物語」ですので、コレと言って特筆するような演出もなければヒネりも何もない。 本当に「野生の王国・物語編」といった感じですので・・・民族モノに興味のない人が見たら面白いんだろうか?(^-^; ぴよは凄く面白かったんですが、映画館内に響き渡るような大いびきをかいていた方もいらっしゃいましたので(苦笑)、自分の中に確実に「民族好きの血」があると確信出来る方だけにオススメしたい作品ではあります。
いやぁ・・・でも、日本人では決して考えられないような風俗・風習、そして伝説、どれもコレも素晴らしい! ラストでマサイ族の皆さんが行進していく様子がスクリーンに写った時・・・思わずジーンとして涙が溢れて来ましたヨ。
でも何度も繰り返し申し上げますが・・・「民族好き」の方だけにオススメしますから(^-^;
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