2005年11月29日(火) |
ふたりの5つの分かれ路 |
監督:フランソワ・オゾン 出演:ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ ステファン・フレイス ジェラルディン・ペラス、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 ある事務所で淡々と離婚手続きをするマリオンとジル夫婦。今や珍しくもない光景だが、彼らは少し違った。手続き後ホテルの一室に向かい、慣れた手順で久し振りに体を合わせる2人。だが愛の奇蹟は起こる事無く、マリオンはホテルを立ち去って行く・・・そして2人の時計は逆に回り始め、思い出が遡って行くのだった。
【感想】 「フランス人監督」と言ったら、この方とリュック・ベッソンくらいしか名前が思い浮かばないよーん ←アホ まあそんな訳で、ぴよが知ってるくらいだから世間の殆どの映画好きさんならこの方を知らない人はいないであろう、フランソワ・オゾン監督最新作。もうすぐ公開終了しちゃうから急いで見に行って来ました! ・・・ってか、ハリポタ早く見ろよー(^-^;<自分
オゾン監督作品と言うと「いかにもおフランス映画!」「ザ・おフランス映画!」って感じだよなぁ〜・・・と常々思っているぴよですが、本作もそんな期待を裏切らない「で?結局何なのさ?」なおフランス映画でした。
本来「訳わかんねー映画」というのは余りぴよはお好みではないのですが、何故かオゾン監督の作品って後引く感じ。 本作もまるまるそんな感じの「小細工がシャレた大人の恋愛映画」という風味がたっぷりの、意味不明な作品でした。 ・・・褒めてるんだか吠えてるんだか、自分でもよく判っていません(苦笑) 自分でもよく判らないのですが、でも何か納得させられるよーな、させられないよーな・・・何書いてんだ?
そもそも作品の構成が結末から入って、その後どんどん出会いに遡っていくんですから「この結末の原因探し」が主題の作品だと誰もが思って当たり前ですよね。 もちろん監督もそれを観客にさも提示するかのようにエピソードを見せて行きますし。
で、結局答えを出してくれないというズルさったらどーでしょう!(笑)
でも最後まで見ていると、映画中で答えを出さない(出せない)のは当たり前だと納得出来ちゃうんですわね。 だって、誰だって過去に何度も恋愛して何度も失敗してるよね? 一つの恋愛が終わる時、誰もが必ず「あの時あーしていれば」とか「私のドコがいけなかったの?」とか、「IF」を沢山頭の中に抱えて悶々としますよね?
だけどその「IF」は在り得ない「IF」な訳で。 もし「あの時あーしていても」「私がどーにかしていても」、やっぱり別れる事になったんだろーと思う訳ですわ。 「あの時」でも「私」でもなく、自分も相手にも判らない何かの積み重ねが「別れ」という結末に向かって行くんだろーと。
だからこの作品も5つのシーズンに分けて「起こった事」を見せているものの、決定的なシーンも見せなければ、その時マリオンやジルが何を感じて何を思っていたのかを見せてもくれない。 きっと見せられないんだと思う。オゾン監督にだってこの2人がその時何を思ったかなんて判らないんだと思う。 ただ、「2人は別れる事になった」という事実しか判らなかったんだろーと思う。
恋愛って、そーいうもんなんだろーなー・・・と、何だかムリヤリ納得させられたよーな気にさせる映画でした(笑)
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