監督:ファブリッツィオ・コスタ 出演:オリビア・ハッセー セバスティアーノ・ソマ ラウラ・モランテ、他 オススメ度:☆☆☆☆−
【あらすじ】 1946年インド・カルカッタ。カトリック修道院内の女学校で教鞭を取っていたテレサは神の声を聞き、自分がいるべき場所は修道院ではなく最も貧しい人々の元だと悟った。周囲の反対を押し切り、1人街に出て貧しい人々に救いの手を差し伸べるようになったテレサは、やがて自分の信念に従って行動する為に新しい修道会を設立する。心強い協力者に恵まれる一方で、彼女は数々のスキャンダルに巻き込まれて行く・・・
【感想】 誰もが名前くらいは知ってるであろう「マザー・テレサ」が、「神の声」を聞いて活動を始める36歳から亡くなった87歳までの半生を描いた作品。 元々は3時間位の作品を、再編集して2時間程度に短くしているらしい?(未確認情報)
ぴよが初めて彼女の名前と姿を知った頃には、既に干からびたばーちゃん状態になっていたし(コラ)、正直言ってどんな事をしている人なのかよく判っていなかった。 自分なりに判っていた事は「修道女にして究極のボランティアばーさん」という事ぐらい(^-^; そんな訳で、本作は「マザー・テレサとはどんな人物だったのか」という入門編としておあつらえ向きな作品です。
まー・・・この映画見て酷評したら罰が当たりますねぇ。 いや酷評するつもりは毛頭ないですヨ。何しろ相手はマザー・テレサですから。究極のボランティアばーさんですから。
この映画を見て彼女の事を悪く思う人がいるとは思えない。確かに彼女は聖人だった。 いくら信仰心が突き動かしたんだったとしても、宗教を超えてここまで「人間を助ける」という事を出来る宗教人は多分過去にもそうそういなかったんじゃないだろうか?
だから見て損はないし、むしろ積極的にみんなに見てもらいたい作品だとぴよは思う。
ただね、 「映画」が良かったというよりも、「マザー・テレサ」という高潔な人物が素晴らしかった訳ですよ。 いい言い方をすれば「マザー・テレサの偉業を忠実に見せてくれている」、別の言い方をすれば「映画としての作り云々ではなくて、マザー・テレサという人物の行動や言葉をドキュメンタリータッチに見せているだけ」
マザー・テレサの様子を忠実に再現出来る能力を持った女優が演じれば、誰が作っても少なからず感動出来る訳です。 そういう意味ではオリビア・ハッセーの演技は素晴らしかったと思うし、彼女は観客を魅了するパワーを放っていた。
こういう作品って映画のどの部分を評価すればいいのかが非常に難しいですよね・・・ 作品の作り自体を評価すれば「ヒネリのない単なる伝記映画」という事になりますし、「マザー・テレサ」という人物の評価となると誰が見ても素晴らしいの一語に尽きる訳ですし。
意外だったのは、ずーっと湿っぽく宗教心を煽る作品かと思ったら・・・マザー・テレサって結構ユーモア精神の溢れるお茶目な人だったんですねぇ。 映画中の彼女のセリフには随分笑わせてもらいましたヨ♪ ユーモアもあって慈愛にも富んでいる・・・本当に「究極のスーパーウーマン」だったんですねー
「映画」としての評価はちょっと難しい・・・ある意味かなり卑怯な作品ですな(苦笑)
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