監督:イ・ヒョンスン 出演:イ・ジョンジェ チョン・ジヒョン チョ・スンヨン、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 2000年。海辺に建つ一軒家「イルマーレ」から引越すウンジュは、自宅ポストに「大切な手紙が届くハズなので、もし私宛に手紙が届いたら下記の住所に送って下さい」という置手紙を入れて立ち去る。その手紙を受け取ったのは2年前にこのイルマーレに住んでいたウンジュの前の住人ソンヒョンだった。時空を超えて1998年に生きるソンヒョンと2000年のウンジュは文通を始めるのだが。
【感想】 2000年製作の韓国作品。 「猟奇的な彼女」でブレイクしたチョン・ジヒョンちゃんの出演作品だったので前々から見たいと思ってたんだけど、この度めでたくぴよの友人がDVDを購入してくれたので、友達3人で仲良くビール片手に鑑賞。
要するに「SFファンタジー」な訳ですね。 何故か海辺の一軒家「イルマーレ」の自宅ポストが、ドラえもんの四次元ポケット状になっていて、1998年にこの家に住んでいた先住の男と、彼がこの家を出た後に住んでいた2000年の女が、この四次元ポストを介して文通を始めるという話。
キーがいくつかあって、その中でも比較的判り易いのはペットの「コーラ」 このペット(犬)が物凄く芸達者で、大抵の動物好きさんだったら「強奪してでもこんな可愛い子を飼いたい!」くらいは思って当たり前のラブリー度。 コーラは元々ソンヒョンが飼っていた犬なんだけど、どうやらソンヒョンがこの家を出た時にコーラだけ置き去りにされていた模様で、後にウンジュがこの家に引越して来た時には最初から家の前でチョコンと座っていた。 「どうしてコーラを置き去りにしたの?」という疑問符が、後の展開の伏線になっている・・・
毎回書いているので今更また書くのも忍びないのですが ぴよはとぉーっても推理小説好き♪だからこーいう「後で驚きの展開系」の作品って直ぐに後のストーリーを想像したりオチを考えたりしちゃう。 友達その1(このDVDを買った友人。既に1回鑑賞済)に向かって (以下猛烈なネタバレにつき文字隠します。読みたい方はドラッグしてちょ)
【ウンジュは過去の男に会いに行けないけど、1998年に生きてるソンヒョンなら今のウンジュに会いに行けるやんか】とか、【来ないってー事は・・・ははーん。ソンヒョンは2000年にはもう生きてないんやな?死んだからコーラは家の前に置き去りになったままになってたんや!】等と次から次へと後の展開のネタバレを(しかもことごとく当たってるトコロがまた・・・)しまくって、友人は苦笑の連発。(^-^;
話自体は結構ラブリーで切なくてグッと来るいい作りなんですよ。 どーやって下水道処理してんだか謎(こらこら)の「イルマーレ」の様子も雰囲気があってとってもステキですし♪ でもぴよのよーな「展開先走りバカ」が見ると、映画のクライマックス以降が「答え合わせ」になってしまって、いささか興醒めしてしまうという難点はありましたネ。
ところで、 この映画を見終わってからが大変だった。
一緒に見ていた友人その2が「このラストだと絶対におかしいよ!辻褄合わないぢゃん!」と吠え出して、それから延々白熱した議論の展開が繰り返されたのだ。 確かにこの展開でこのラストシーンは絶対に辻褄が合わない。過去を変えたらその後の未来が変わる訳ですから、過去が変わった段階でソンヒョンとウンジュが知り合うきっかけ自体が消滅してしまうし、過去が変わった途端にソンヒョンの記憶からも文通という行為も、そしてやりとりしていた手紙の存在自体も消滅していないとおかしいですし。
・・・ま、そーいう事考えちゃ〜いけない作品なんだろーと思います。 映画中にもメビウスリングの映像が出て来ますが、どこからがスタートでどこからが過去に繋がるのかが曖昧・・・だから映画の中ではオイシイ部分だけを残して繋げて貼り合わせちゃおう!ってな感じだったんでしょう。(笑)
個人的に言うと、一人で見てたら吠えまくりだった予感・・・ところが友達と一緒に見た事で、後のディスカッションが楽しくて最終的にかなり面白い作品だった、という感想に落ち着いたというトコロか。
未見の方、是非週末に友達集めてビール片手に鑑賞してみましょう♪
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