ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2005年10月05日(水) 私の頭の中の消しゴム

監督:イ・ジェハン
出演:チョン・ウソン
    ソン・イェジン
    ペク・チョンハク、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
建設会社の社長令嬢スジンは、不倫の恋に破れたその日に偶然コンビニで建築家志望の大工チョルスと運命的な出会いをし、やがて偶然再会した2人は恋に落ちて紆余曲折の末結婚する。孤独な人生を送って来たチョルスに、家族の愛を与えたスジン。幸せな結婚生活を送る2人だったが、スジンの物忘れが激しくなり余りに度を越すので病院で検査をすると、彼女は若年アルツハイマーだと診断されたのだ。


【感想】
今年1番の「泣かせ映画」になるか!?韓国からまたしても王道泣かせ映画がやって参りました!
主演のチョン・ウソン君は「MUSA 武士(2003.12.3鑑賞)」でぴよのハートを鷲掴みにした超ナイスガイ♪
お相手の愛くるしい笑顔が魅力のソン・イジェンちゃんは、現在公開中の「四月の雪」でヨン様と共演している事でおばさま方の知名度もグッと上がった人気女優さんです。

本作、2001年に日テレ系で放送されたTVドラマ「ピュア・ソウル」が原作なんだそーです。
このドラマ見てなかったよ・・・って言うか、Googleで「ピュア・ソウル」って検索したら一番最初にヒットしたのがデリヘルのサイトだったんだけど、ぴよのPCってどー思う?(^-^;

いきなり話が脱線しましたが、本作。

映画冒頭の出会い〜結婚に到るまでの経緯が、ぴよには結構意外でしたね。
「別に不倫してなくてもええんちゃう?」と思ったんだが、これは後にスジンのアルツハイマーが進行した際にチョルスが葛藤するシーンに対する伏線だったので、まあ・・・こーいう事なら不倫しててもしゃーないか、てな感じですか。

基本的に非常にうまい作りの作品だと思う。
元のTVドラマの完成度が高いのかもしれませんが、映画の尺に収めるのに上手に料理してあったなーという印象。
ただ、元のドラマを知らないだけに、スジンがアルツハイマーになるまでの経緯を見せるくだりが長過ぎる感じはする。
割合的に、スジンがアルツハイマーだと判明してからの夫婦の葛藤や努力や進行する恐怖の部分をもう少し多く時間を取って丁寧に見せてくれると、もっと観客がドラマに入り込めると思うんだけどな。

ラストシーンは少し希望を持たせるような(でも決してハッピーエンディングとは言い切れないけどネ)、かなりファンタスティックでキレイなオチになっているので、とにかく「泣かせ映画」としては申し分ないでしょう。
かなりの確立で泣ける。特にチョン・ウソン君の涙にはぴよも思わずもらい泣きしちゃいましたヨ!
ここんとこ乱発されてた「泣き映画」の中では、頭一つ抜きん出た「泣かせ度」でしょう!!

でもね、
ウルウルしてたぴよが書くのもおこがましいんですが・・・余りにおキレイ過ぎて、リアリティは感じなかったんですよね。
妻がアルツハイマーになってしまった夫の葛藤と苦悩、ここらがファンタジーに片寄り過ぎていた気が・・・実際にこの病と戦って行く過程って、もっとドロドロしていてもっと醜いんじゃないかと思うんですよ。

いくら家族愛を与えてくれた唯一無二の存在の妻であったとしても、初めから何の迷いもなく「妻の面倒を見る!」と言い切れてしまうチョルスは、ちょっと高潔過ぎる気がしなくもないんですが。
どこか自分の中で迷いがあって当たり前だと思う。「本当にこの状態の妻の面倒をオレが見て行けるのか?」「看護の整った施設に預けた方が妻の病気の進行を抑えるのにも効果的なんじゃないか?」って普通は迷いませんかねぇ?

ま、リアリティを追求するだけがドラマではないし、ましてや「アルツハイマー」という病に冒された夫婦のドキュメンタリーを見せるのが主題の作品でもないので、この程度のおキレイなもので充分なんでしょうね。
少なくとも麗し過ぎるほどの「夫婦愛」は、これでもかー!と感じる事が出来ますから。

実際に世の中で在り得ないような美し過ぎる夫婦の形でも、映画なら在り得る。
そういう意味でこの作品は、観客の共感度と言うよりも「憧れ」を引き出すファンタジーとしてよく出来ていると思う。







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【私信】

「えんぴつメールフォーム」で「メゾン・ド・ヒミコ」に対する考察についてのメールを下さった方、
メールアドレスが入ってないからレスが出来ませんよぅ〜(>_<)

とても興味深くメール拝見しました。
これはいずれ時期を置いて再見しなくては!と思わせる、ぴよには目からウロコのご指摘でした。
同じ作品でも、見る時期や時代や自分の置かれた環境で、受け取るメッセージが全く異なるという事がよくあります。
本作もそういった作品の一つなのではないか?

もしかしたら、最初からぴよが見誤ったのかもしれませんし、今のぴよの状態では今直ぐに再見してもやっぱり同じ感想になってしまうのかもしれません。
いずれ時間が経って頭が冷えたら(?)、ご指摘下さった箇所に特に注目しながら再見したいと思います。

本当に丁寧なメール、ありがとうございました。





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