監督:ジョン・クロウリィ 出演:コリン・ファレル キリアン・マーフィ ケリー・マクドナルド、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 恋人デイドラの気持ちを確かめたくて別れを切り出したジョンは、本当に別れる事になってしまった上にデイドラはさっさと新しい彼氏(しかも中年ハゲと不倫)を作ってしまって大ショック。チンピラのレイフはケルト戦士かぶれの刑事に目を付けられてイライラ。仕事を解雇されて腐っているバス運転手ミックと組んで、更にジョンを仲間に引き入れて誘拐強盗を計画するが、その人質はデイドラだったのだ。
【感想】 アイルランドで大評判だった(らしい)首都ダブリンを舞台に繰り広げられる群像劇。 コリン君が出てるってーんで絶対に見に行こうと思ってたんだけど、日本ではそれほど話題にもならなかったのか気が付いたら公開終了してましたし。仕方ないのでレンタルが出るまで待ちましたヨ。
バラバラのネタをバラバラに見せておいて、最終的に1つに繋がって行くという趣向。 既に散々手垢が付いたパターンですが(この手の部類で成功してるのは「ラブアクチュアリー」辺りか)、「若者の群像劇」と銘打った作品はこの手が本当に多いです。この作品も正にその手垢にまみれた王道群像劇そのまんまって感じ。 だから↑上の「あらすじ」が書きにくいったらありゃーしない(^-^;
小ネタの1つ1つが意外に面白いんですよ。面白いんだけど所詮「小ネタ」 上に「ラブアクチュアリーは成功している部類」と書いたけど、ぴよが何故そう思ったかと言うとバラバラネタが1つにまとまる上で「愛」というテーマで繋げている・・・要するに柱にする主題があって、その揺るぎない軸に向かって全てのネタが収束して行くという部分が「ウマいな♪」と思ったからなんですよ。
この作品にはまとまる上での「主題」「軸」がないのが痛い。 とりとめのないネタがダラダラと続き、最終的には登場人物の全てがどこかで繋がっているという妙はあるものの、ただ登場人物がどこかで繋がっているだけでそこに主題もなければまとめ上げる軸もない。 だから面白いエピソードを繋げて一つの大きな輪になっただけで「それで結局何だっつーの?」という感じ。
まあ、でも個々のエピソードはなかなかヒネってあって確かに面白いんですよ。 だから小ネタの1つ1つにお軽く笑って楽しむ分にはコレで充分だろーなーとは思いますネ。 それからコリン君はやっぱりこーいう悪ガキ役がとってもお似合い♪「アレキサンダー」みたいな役では彼の魅力は到底引き出せないというのが(って言うかあの映画はそもそも脚本がクソだし!)、この作品を見れば誰もが納得出来るんじゃないかと思いますネ。
年に2,3本しか映画見ないって人には敢えて勧めませんが(苦笑)、ジャンルを問わず何でも映画なら楽しんじゃう♪という普通の映画好きさんになら見て損はない小品だとオススメしますヨ。
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