監督:イ・オニ 出演:イム・スジョン イ・ミスク キム・レウォン、他 オススメ度:☆☆☆☆
【あらすじ】 子供の頃からほとんどの時間を病院のベッドで過ごして来た女子高生のミナは、退院して高校に通うようになってもなかなか友人が出来ず、一人部屋に閉じこもりがち。ある日ミナの住むマンションの階下にヨンジェという写真家志望の大学生が引っ越して来た。「一目惚れした」というヨンジェから猛アタックされて最初は疎ましく思うミナだったが、次第にヨンジェに惹かれて行くようになる。ところがようやく2人の心が通い合うようになったある日、ミナが突然倒れて・・・
【感想】 あいち国際女性映画祭で鑑賞した3本目。 本作は2006年お正月映画として日本での公開が決定したそーですが、韓国では2003年に製作・公開されたそーだ。 この「あいち国際女性映画祭」の有難いトコロは、日本未公開作品をガンガン(しかも恐ろしい程安価で)見せてくれるという事ですネ♪今後も長くこの映画祭は続けて欲しいモノです(^-^)
さて本作。 かなり練られた脚本で、丁寧に人の心と心のふれあいや心情を見せてくれます。
どんな病名なのかワカラナイが(遺伝子異常系の病気?母親の胎内にいる間に異常が判っていたようだ)、主人公のミナは手が奇形で尚且つ子供の頃から入退院と手術を繰り返しているという病弱な少女。 誰もがこの少女が最終的にどーなるかは判り切って鑑賞するでしょうが(苦笑)、判り切っていても尚感動して思わず泣かされてしまうという、いかにも韓流映画らしい真面目な韓流映画でした。
階下に越して来る写真家志望の青年というのが、恐ろしく感じがいいハンサムボーイ♪ ハンサムだけど髪の毛なんて寝癖でおっ立ってたりするし、アフロヅラを被ってみたりおどけてみたりするお茶目なトコロがまた母性本能くすぐりまくりますヨ。こりゃーこの作品でキム・レウォン君のファンはドーンと増えるネ(笑)
柱はミナとママとの関係、そしてヨンジェとミナの恋愛の2本柱だけど、どちらも「愛」という共通項で結びついていて非常に好感の持てる爽やかで切ない物語になってました。 子を持つ母親の皆さんは、本作を見て泣かずにいられないでしょう。間違いなく号泣レベルです。
写真家志望という事で、沢山のミナの写真や風景の写真が登場しますし、友達がいなくて一人遊びばかりして来たからなのか?ミナはとってもイラストが上手だという設定で、ミナが描くイラストが凄く可愛らしくて彼女のイメージに合う。 映画中でイメージビデオのように音楽と写真のコラボシーンが出て来ますが、いつもだったら「アイドルビデオかよ」とか「韓流映画ってこの手のプロモビデオ系シーン多いよなぁ〜」と鼻白むトコロなのに、本作では逆に切なくて切なくて・・・こーいうイメージビデオ系なら全然OKですヨ!
至極真っ当な、言い方を変えると手垢の付いたありきたりな展開の作品なんですが、それぞれの登場人物の心理描写の描き方が非常に丁寧でスーッと観客が入り込める作りだったと、ぴよは本作を評価したいですネ。
クライマックス〜ラストは泣きまくりでした。 判り切ってる展開なのに・・・逆に判り切った展開だからこそ泣けてしまう、でも決して臭い作りじゃないですよ。 韓流映画をロクに見ないで「流行りモノなんて・・・」と敬遠されてる方にも是非お勧めしたい!
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