監督:ウディ・アレン 出演:ラダ・ミッチェル ジョニー・リー・ミラー クロエ・セヴィニー、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 マンハッタンのとあるビストロで会食する劇作家達。「人生は悲劇か、それとも喜劇か」という話題で盛り上がり、2人の劇作家が『医師の夫との離婚歴がありニューヨークにやって来た「メリンダ」という女性の恋愛話』という同じ設定で、悲劇と喜劇のストーリーをそれぞれ語りだした・・・
【感想】 都会派ラブストーリーの名手ウディ・アレン氏の監督・脚本最新作。 悲劇ばかりを書く劇作家と喜劇ばかりを書く劇作家の2人が、同じ設定の「メリンダ」という女性をモチーフにそれぞれが悲劇と喜劇のストーリーを語るという展開です。 要するにビストロで語り合う2人の劇作家がリアルで、そこに悲劇と喜劇の2つの劇中劇を入れ込むという作り。
ウディ・アレンらしい、洒脱な語り(言い換えれば少々説教臭い?)と落ち着きながらもオシャレで洗練された作りのラブストーリーが「悲劇編」「喜劇編」という2つのパターンで展開していくんだけど、この作品の中にある様々なネタは「恋愛映画」のパターンの全てを網羅していると思う。 不倫、浮気、離婚、駆け引き、ハッピーなデート、強烈な片想い、倦怠、三角関係、泥沼、そしてハッピーエンド。欲張っていてもそこはウディ・アレンの手腕が光ってて、2つの劇中劇の中できちんと消化させている所はスゴイと思う。
所々でクスクス笑わせたり、切なくさせたり、様々な感情が交錯して行きながら、最後は「悲劇と喜劇は表裏一体」的な感じかなぁ?と思って見てたんですが・・・
ぶっちゃけ言うと、少々ウディ・アレンの恋愛映画に飽きて来たみたいです(^-^; そこそこ楽しませてはもらったし吠える程の欠点も見当たらないのですが、逆に2つの劇中劇を織り込みながらもとっ散らからずに映画がきちんと収束して行く様子を見ながら「キレイに出来過ぎだよなぁ」という感想しか持てなかったんだよね。 要するに「映画の内容自体に感動したり共感したり考えさせられたりはしなかった」
これはぴよに問題があるんだろうけど、映画を見ながら終始「ウディらしい嫌味なセリフだよなぁ」「ウディらしいコミカルなエピソードだよなぁ」「さすがウディだわ。こーいう見せ方ウマイよなぁ」 ・・・『ウディ・アレンが作った映画』というフィルターを通してしかスクリーンを見てなかったんです。 全く映画の話自体に入り込めずに、「ウディらしい」「ウディっぽい」としか見てなかったんです(涙) だから作品自体の印象が物凄く薄い。
決して悪い作品ではないけど、だからと言って大絶賛される作品でもない。 結局その程度のうやむやな事しか言えなくなっちゃうんですよ(^-^;
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