2005年06月08日(水) |
フレンチなしあわせのみつけ方 |
監督:イヴァン・アタル 出演:シャルロット・ゲンズブール イヴァン・アタル アラン・シャバ オススメ度:☆☆☆−
【あらすじ】 自動車会社に勤めるヴァンサンは、不動産仲介業をする妻と小学生の息子の3人家族。無邪気な妻ガブリエルを心から愛しているが、夫婦は少々倦怠気味。昔からの友人は、年中妻と激しい喧嘩が絶えないジョルジュと独身貴族で常に女性にモテモテのフレッドの2人。3人で集まっては語る事と言えば相変わらず女性の事ばかり。ふとしたきっかけで浮気を始めたヴァンサンだが、それに気付いて悩みつつもどうする事も出来ないガブリエルだった・・・
【感想】 「僕の妻はシャルロット・ゲンズブール(2003.9.22鑑賞)」でバカップル振りを散々見せ付けて本国で大当たりしたイヴァン・アタル氏の新作は、またしてもシャルロットと夫婦役で登場する「大人のちょっぴり切ない恋愛・夫婦模様」 映画好きな方なら説明はいらないと思いますが・・・イヴァンとシャルロットは実生活でも夫婦ですから。
映画は2組の夫婦とモテモテ独身男性が中心で、それに喧嘩が絶えないジョルジュ夫婦の隣家に住むラブラブ夫婦とヴァンサンが浮気する独身女性を加えて、それぞれの大人の恋の事情をエピソードを散りばめながら、時に笑わせて時に共感させて時にホロリとさせて見せていく・・・という趣向。
個々のエピソードはなかなか面白いモノもあって、特に夫婦として倦怠期を迎えたヴァンサンとジョルジュの吠えっぷりは世の既婚男性諸氏の共通見解でしょう(きっと同調する方も多いんじゃないかな?苦笑) そしてグチを垂れる妻帯者の友人達に、「どんなにうるさい妻だろうが1人で飯食って1人で寝る孤独よりはマシ」と語る独身貴族フレッドの言葉が身に染みている人も多い事でしょう。
また男性側だけではなくて女性側、特に夫の浮気を確信しつつもその事実をヴァンサンにぶつけられずに悶々とするガブリエルと、当の浮気相手のエステシャンの心理状態の見せ方も巧です。
大人じゃないと同調しにくい・・・倦怠期の夫婦とはこんなもんだ、独身貴族を気取ってみても実は結婚に憧れる、浮気は許せないけど愛しているから弱気になってしまう、どんなに愛しても必ず妻の元に帰ってしまう等、複雑な大人ゴコロ。 ・・・逆にそんな微妙な年齢(30代中盤〜40代前半辺りか?)の人なら、この作品中の登場人物の誰かにどこかしら共感したり同調出来るんじゃないかな?と思う。
割と秀逸なエピソードが散りばめられてると思うんだけど、話をまとめ上げるパワーのあるパンチの効いたエピソードがない為に、どーもダラダラとエピソードを並べただけで終わってしまった・・・そんなイメージになっちゃいました。 多分ヴァンサンの浮気ネタが一番の柱なハズなんですが、どーも弱いんだなぁ〜!コレは残念だった。うん。
結局何を持ってして「夫婦の幸せの形」と言えるのか?その答えはまるで見えません。 まあ、幸せの基準なんて人それぞれだし、コレと言った答えがないのが夫婦の形ですから!と言われたらそのとーりなんですけどねぇ・・・だったらこの映画の言いたい事って何よ? 少なくともこのタイトルの意味、映画見てもぜーんぜんわかんなかったもんなぁ〜(^-^;
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